第9章 キスと変わらないもの
02


「…………」


「…………」


何でこんなところに



いたんだよ


でも
この状況から
分かることがあった



あの遥香の顔からして


さっきのキスが
見られたことだ



「あ………」


遥香は目をそらして
2,3歩後ずさりして
俺の目を見た


そしてくるっと
背中を向けると


走り出した



「まって、島崎」


俺もその後姿を
追いかけた



何で俺は追いかけてるのか
分からない


でも遥香を捕まえないと



でも、遥香にキスを見られたとしても
別に関係ない


路地裏に曲がったところで
遥香の姿はなくて



なんで奈々未は人に見られる
所で、あんなところで
キスしたんだよ




ただ、心が動揺している俺がいた





ライト ( 2016/01/22(金) 23:48 )