第18章 プラス1%
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それから何日かした日の6時間目が終わった後のホームルームの時に急に太田に呼ばれあとで職員室に来るようにと言われた、周りの潤一や大和はお前また何かやったんだろって言ってたけど自分でも何の用事か分からないくらい最近は何もやってない、山本先輩ともなるべく顔を合わせないようにしているし



職員室に入ると、俺は奥にある客間みたいな来訪者のための部屋みたいな部屋に入らされる、訳も分からず太田の方を見ても太田も何も分かってないみたいだった


そして訳も分からずただ高級そうな椅子に座って待ってるとドアが開いて、どこかで見たことがあるような人が入ってくる


「君が三上君だね?」


目の前の椅子に座った白髪交じりの50代くらいのおじさんはメガネをくいっと直して俺の方を見る


「そうですけど」


「私はこの学校の理事長の中川だ」


この男どこかで見たことがあると思ったら、体育祭や文化祭などであいさつをしているのを見たことがあったからだ、中川と名のった理事長は笑うこともなく俺との間に置かれた小さなテーブルにパソコンとファイルを置いた


「三上君………君は将来どんな仕事に就きたいんだ?」


「将来ですか?」


思ってもない質問に言葉がうまく出ない、ここに俺が連れられてきた理由は進路なんかのことでもないことは分かる、でも今こんな状況に置かれていることにも把握なんてできやしないのに将来のことなんて話せるわけがない


「まぁいろいろと」



「そうですか…………」


フッと笑みをこぼして一呼吸する理事長、笑っているようで笑っていないような感覚そんな感覚が少し恐怖さえ感じるように、そして元からそんな話が興味ないように続けざまに口を開いた


「なら私から三上君へ、そのいろいろと言った将来のために話があります」



「はい」としか言えないこの空間とその空気にただ従うしかなかった、すると理事長はパソコンの横に置いていたクリアファイルから数枚の紙を取り出して俺の前に差し出した



「三上君、君はこの生徒のことを知っていますか?」



そこに置かれた紙に書かれていたのは、英文と島崎遥香って名前や生年月日や遥香がこの学校に入学した時の高校1年の時のまだ少し子供っぽい写真だった











ライト ( 2016/10/09(日) 22:47 )