第14章 色をなくした花
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「ほら龍太学校着いたわよ」


「ん?あっありがと」


「もう、どこでも寝るんだから、ちゃんと太田先生にお礼言っときなさいよ、それともおかあさんが言っとこうかしら」


「いいって、俺が言うから」


「もう、そうやってめんどくさがるんだから」


「はいはい、もういいよありがと送ってくれて」


「今日、病院だからね放課後学校まで迎えに行くから」


「はいよー」


俺は車から降りて乱暴に車のドアを閉めた、後ろから母さんが窓ガラスをたたきながらいってらっしゃいと声を出す、俺は歩き出しながら後ろに向かって手を振りながらなれない松葉杖を突きながら歩いていく、学校の下駄箱に向かうまでに通る人に注目されるそんな注目が嫌でせっせと靴を履き替えて教室に向かう



「おい龍太?」


階段の途中名前を呼ばれて振り返ると大和がつけていたヘッドフォンのコードを巻きながらこっちを見ていた


「おはよ大和」


「おはよってどしたの右足?しかも松葉杖って」


「昨日怪我したんだよ、これからちょっと松葉杖生活」


「マジか!まぁ詳しいことは教室で聞くわ、ほら鞄貸せよ持ってってやるから」


「サンキュー」


俺は大和と一緒に教室までの階段と廊下を歩いていく、すれ違う女子たちに手を振る大和にあきれながら教室に入る


「はぁ、ねずみ?なんだそれ?」


「なんかよくわからねーけど関節系の怪我みたい」


「ふーん、可哀想に、まぁ松葉杖生活大変そうだねー、まぁ彼女にいやしてもらいなよ」


「ん……」


「どうしたの?」


「いや………遥香に怪我したこと言ってないんだよ」


「え?なんで?」


「心配させたくないんだ、今吹奏楽に行ってまだ1週間もたってないから自分のことで精いっぱいだと思うからさ俺のことで迷惑かけたくないんだ」


「ふーん、まぁ龍がそう思うならいいけどさその優しさが悪い方にいかなければいいね」


ホームルームが終わって1時間目の化学のために化学教室に移動するために階段を下りていく


「でも、昨日マジで焦ったぜ龍太倒れるんだもんな」


「悪いな潤一迷惑かけた」


俺と大和と潤一は階段を下りていく、使い慣れていない松葉杖は難しくてさっきから何回か体制を崩しそうになる


「龍くん?………」


その時階段から降りて渡り廊下に差し掛かったところで右の方から声が聞こえた




■筆者メッセージ
気づけば閲覧数が50000を越えてました!
ただ分量が少ないのでなんとも言えませんが、これからも頑張ります
ライト ( 2016/04/24(日) 23:27 )