ギャンブル・・・
鶴木「え?」
村井「お前、ギャンブルしないだろうなって言ったんだよ。」
鶴木「しないっすよ!その前にパチンコ屋にも行ったことないのに、なんでそんなこと言うんですか?!」
村井「いや〜、俺の同期が金で揉めて辞めたんだよ。」
鶴木「・・・え?!」
村井「パチンコもそうだが、競馬も競艇にも手を出して、給料差し押さえられて、それがバレて、辞めてな。」
鶴木「ま、マジっすか・・・」
村井「だから、念のために書いたんだよ。」
鶴木「俺は、ほぼ仕送りに使っているんでそんな金ありません。」
村井「なら、よかった。鶴木、絶対ギャンブルに手を出すなよ。」
鶴木「はい。」
ーーーー
数日後
鶴木「・・・」
「暗い顔して、何か考え事をしているんですか?」
鶴木「え、あ、いや、すまん。賀喜。」
賀喜「大丈夫ですか?」
鶴木「あぁ、大丈夫。」
俺は、賀喜さんと出かけている。
少し服を買いたいと考えていた時と同時に賀喜から連絡が来たから、出かけている。
賀喜「何かあったんですか?」
鶴木「まぁ、先輩からの忠告。」
賀喜「え?怒られたんですか?!」
鶴木「違うで。ん〜、俺のために言ってくれたの。」
賀喜「それは?」
鶴木「ギャンブルかな。」
賀喜「え?やり・・・」
鶴木「やらん。その前に仕送りが大事や。けど、ギャンブルの影響で先輩の同期がやめたって・・・」
賀喜「・・・」
鶴木「それを聞いたら、俺もしてしまうかもって思ってさ・・・」
賀喜「それは、ないと思いますよ。」
鶴木「え?」
賀喜「さくちゃんを助けた時もお母さんの話した時も、鶴木さんの顔から優しさが溢れていましたよ。だから、大丈夫ですよ。」
鶴木「そう・・・ありがとう。」
賀喜「はい。」
俺と賀喜さんは、目的地に向かう。
左腕が温かくなった。
鶴木「ん?」
賀喜が俺の左腕に抱きついていた。
賀喜「ダメですか?」
鶴木「ええで。」
まだ春の暖かさが残っている気がする。