笑顔が絶えない警察官































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第23章 付き合い方
触れる距離
鶴木「・・・」
俺は、手を眺めている。
なんかこの感覚が忘れられない。
鶴木「・・・」
なんだろうな、この感覚。
不思議だな。
Prrrr
鶴木「ん?」
[菅井友香]
鶴木「どうしましたか?」
ーーーー
次の日
鶴木「大園玲さん?」
大園「はい、よろしくお願いします。」
お淑やかな雰囲気を感じる。
菅井さんから・・・
菅井『会ってほしい子がいるの!それで、鶴木君にお願いしようと思って!』
と言われ、静かな公園を歩いている。
少し肌寒く、落ち葉が風で舞っている。
鶴木「で、菅井さん達に言えないことがあるん?」
大園「そんな感じです。けど、誰に言っていいのかわからないんです。」
鶴木「そっか・・・俺にも言えない感じだよね?」
大園「はい。」
鶴木「あ、ちょっと待ってて。」
キッチンカーが営業している。
鶴木「すいません、ココアとカフェオレで。」
「はい、お待ちください。」
ドボドボ・・・
「お待たせしました。」
鶴木「ありがとうございます。あと、これで。」
「はい、ありがとうございました。」
鶴木「どっちがいい?」
大園「右で。」
鶴木「はい、カフェオレ。」
大園「ありがとうございます。」
両手でカフェオレを飲んでいく。
大園「美味しい・・・」
少し口角が上がる。
鶴木「・・・」
大園「え?」
少し頬を触る。
鶴木「あ、すまん。」
大園「何かついてましたか?」
鶴木「い、いや・・・ちょっと触れたくなっちまった・・・」
やっぱ、ダメだな。
触れたくなる。
大園「ちょっといいですか?」
鶴木「ん?
俺も左手を掴む。
そして・・・
鶴木「え?」
大園「温かい・・・」
そのまま頬に持っていった。
鶴木「冷たいな。」
大園「それもありますけど、なんかちょっと違う温かさがあります。」
鶴木「ん?」
大園「友香さんが言ってた意味がわかりました。」
鶴木「え?あ、ん?」
大園「ありがとうございます。みんなに言えそうです。」
鶴木「そ、そうか、もう少し歩くか?」
大園「はい、色々とお話ししてもいいですか?」
鶴木「いいぞ、何を話す?」
俺と大園さんは、色々と話す。
初めて会った時より、表情が豊かになる。
何かを決めたようだ。

満腹定食 ( 2023/03/11(土) 09:25 )