笑顔が絶えない警察官































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第15章 雨の音と共に
狐の嫁入りの日
晴れたある日
鶴木「あの〜?」
小坂「何?」
鶴木「なんでそんなに不機嫌なんすか?」
小坂「愛萌を抱いたから。」
鶴木「だから〜、仕方なかったんすよ。」
小坂「じゃ、私もやってれるの?」
鶴木「ん〜、まずいですな。」
小坂「なんでやねん。」
鶴木「お、シンプル関西弁。」
暖を取るために宮田さんを抱いたことに怒っているらしい。
あと、さくらもブチギレてた。
だって、しょうがないじゃないか〜
(元子役俳優風)
あれ以外の方法で暖を取る方法を教えて欲しい。
って、何人かに聞いたら、
「それは、自分で考えて。」
理不尽気回らない。
鶴木「なんでなんだよ〜。」
小坂「何が?」
鶴木「いや、何にも・・・」
ちなみに今日は、小坂さんの付き添い。
都内にあるでかい本屋で買い物をする予定だ。
鶴木「ふん?」
ポツ、ポツ
小坂「え?嘘・・・」
鶴木「あそこに行くぞっ!」
小坂「は、はい!」
晴れているのに雨が降ってきた。
狐の嫁入りか・・・
屋根のあるバス停で雨宿りをする。
鶴木「すぐに止むか・・・」
小坂「あ〜あ、濡れてたらよかった。」
鶴木「そんなことを言うんじゃねぇーよ。」
宮田さんを抱いてから、この態度である。
鶴木「俺だって、やりたくなかったんだよ。」
小坂「へぇ〜、よくそんなことを言いますね。」
鶴木「うるせぇー。小坂さんも濡れて寒そうにしてたら、抱いてやるよ。」
小坂「あ、言ったね。じゃ・・・」
鶴木「ちょっと待て!」
小坂さんは雨に打たれようとバス停から出ようとした。
それを見て、咄嗟の判断で手を掴んだ。
小坂「強引ですね。」
鶴木「誰が言うか。」
小坂さんは、諦めたのか俺の隣に来る。
ピタッと俺にくっつく。
鶴木「寒くないでしょ?」
小坂「これがいいの。」
今日は、東京最高気温を記録している。
それなのにくっついてくる。
汗臭いからやめてほしい。
鶴木「まだやりますか?」
小坂「雨が止んでもこのままで行きますよね?」
あれ?さくらみたいに背中の方に般若の顔が見える。
メチャクチャやばい。
さくらと同じくらいのデカさだ。
鶴木「あ、こ、これで行きます・・・」
小坂「ですよね?」
鶴木「あ、雨止んでますよ。ほら、い、行きましょう。」
小坂「ちょっと遠回りしたいな〜。」
鶴木「よ、喜んで〜。」
俺に拒否の権限はないらしい。

満腹定食 ( 2022/11/07(月) 20:41 )