暴走!!パトなっちん!!!
鶴木「そろそろ終わりだな。」
パトなっちんに乗りたい人たちの制限をしていく。
鶴木「すいません、お時間ですので。」
「えぇ〜、そんな〜。」
鶴木「ごめんね。また遊びに来てね。」
「本当に遊べるの?」
鶴木「遊べると思うよ。いつになるかはわからないけど・・・」
「そんな〜。」
鶴木「じゃ、僕だけ特別にいいことしてあげる。」
「いいこと?」
鶴木「あぁ。」
「わっ!」
鶴木「ほら、いいだろ?」
「わぁ〜!!」
男の子を肩車する。
見たこともない景色を見て、口が止まっている。
鶴木「どう?」
「高〜い!!」
鶴木「いいだろ?」
「うん!!僕もこの景色見れるの?!」
鶴木「見れる、見れる。そのためには、ご飯やトレーニングしないといけないけどね。」
「わかった!!」
鶴木「じゃ、約束やな。」
「うん!!指切り・・・」
ピィー!ギィ!!ガガガッ!
鶴木「はぁ?」
「ど、どうした?!わぁ!!」
「きゃぁ!!!」
「な、なんだ?!!」
止まっていたパトなっちんが勝手に動いた。
様子が何かおかしい。
俺は、警笛を出す。
ビィーー!!!
鶴木「すぐに離れろ!!!」
でかい声を出して、パトなっちんから離れさす。
ギィー!!ガッシャーン!!!
会場のパイプ椅子やテントを薙ぎ払っていく。
盾とハンドガン、ショットガンを装備しているため、迂闊に近づけない。
鶴木「こっちや!こっちに避難しろ!!」
パニック状態。
「止まれぇ!!」
「足を撃て!!」
パン!パン!
びくともしていない。
「やばい!!退避!!!」
警視庁が用意した機材が破壊されていく。
『緊急配備!!緊急配備!!』
鶴木「くっそ!!」
逃げ遅れた人がいないか見にいく。
危ない状況だが、人の命の方が大事や。
鶴木「誰か!!返事しろ!!」
「わぁー!!あぁーー!!」
子供の泣き声がする。
鶴木「あ、いた!」
駆け寄ると・・・
鶴木「まじかよ。」
子供の親であろう人間が2つ分のテントの下敷きになっている。
「パパ〜!!わぁー!!」
鶴木「待ってな!助けてやるからな!」
鉄の棒を取り、持ち上げる。
鶴木「んぎぃ!!!」
ギィ!ギィ!
少しずつ上がる。
鶴木「よし!!」
なんとか、引き摺り出す。
鶴木「ほら!逃げるぞ!!」
「う、うん。」
子供の親をおぶって、子供の手を引っ張り、逃げる。
鶴木「うわっ。」
目の前に暴れているパトなっちんがいる。
こっちには、気づいていない。
鶴木「走れる?」
「う、うん。」
鶴木「よし!いくぞ!」
ダッシュする。
いける。
「わっ!」
バタン!
「うわぁー!」
鶴木「しまった。」
パトなっちんがこっちを振り向いた。
鶴木「くっそ。」
泣いている子供、意識がない親。
生身の俺。
鶴木「くっ!」
「わぁ!!」
子供を抱えて走る。
とにかく逃げる。
ピィー!バシュン!
鶴木「わぁ!!!」
俺の真横に銃弾が飛んできた。
その風圧で飛ばされる。
鶴木「ぐぅ!!」
少し頭を打つ。
目の前が暗くなる。