笑顔が絶えない警察官































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第11章 最大の決断
再会
鶴木「・・・」
新幹線と電車に揺られて、5時間半。
かーちゃんが入院している病院に着いた。
久々だな。
早川「ここなん?」
鶴木「あぁ。」
足が重い。
会いたくないし、会いたい。
矛盾しているけど、今の気持ちだ。
さくら「行こう?」
鶴木「うん。」
病院に入る。
〜〜〜〜
鶴木「・・・」
かーちゃんの病院室に来た。
前みたいに大部屋じゃなくて、個室になっている。
早川「やっぱり会いたくない?」
鶴木「そりゃ、うん。」
弱々しいかーちゃんを見たくない。
けど・・・
また手を握られる。
さくら「大丈夫。鶴木くん、会おう。」
鶴木「あ、あぁ。」
扉を開ける。
ガララッ!
母「誰で・・・」
鶴木「かーちゃん。」
母「ゆ、裕太?!!」
そこには、3年前の元気な姿のかーちゃんではなく、痩せて弱々しくなっているかーちゃんがいた。
母「な、なんで・・・あ、お父さんやな。もうあの人・・・」
鶴木「ごめん、かーちゃん。」
母「ええで、でも後ろの子は・・・」
さくら「遠藤さくらです。鶴木くんには、いつもお世話になってます。」
早川「同じく早川聖来です!!」
鶴木「東京でできた友達。」
母「ええ子たちやな。」
鶴木「うん、座るで。」
母「座りぃ。」
椅子に座る。
何を話そうか・・・
母「仕事は順調?」
鶴木「せやな。いっぱいやることあるから大変やで。」
母「そう・・・」
やっぱり元気がない。
何か悟っているっぽい。
鶴木「か、かー・・・」
母「それ以上言うんじゃないよ。」
鶴木「っ。」
母「裕太、ちょっと外出といて。2人に話があるから。」
少し目つきが変わる。
鶴木「う、うん。」
俺は、外に出る。
〜〜〜〜
さくらside
鶴木くんが外に出て行った。
母「たぶん、裕太に助けてもらったんでしょ?」
早川「はい!それにめっちゃ助けてもらいました!」
さくら「せ、聖来!」
母「そう、貴方達から見て裕太はどんな子に見える?」
早川「めっちゃ優しいです!」
さくら「それに、自分より他人を助けてることを心がけてます。私たちの他にもいろんな人を助けてます。」
母「やっぱり?」
早川・さくら「はい。」
母「裕太は、自分より人のことを心配してしまう子やから、頼んでいい?」
早川「もちろん!」
さくら「はい、安心してください。」
母「わかったわ。それじゃ、裕太を頼むね。」
さくら「はい!」
早川「わかりました!」
この約束が、私と鶴木君のお母さんとの最後の挨拶だった。

満腹定食 ( 2022/09/02(金) 22:27 )