坂道とポケモン
岩本蓮加×メガニウム
3期生楽曲のMVを撮っていたある日
休憩時
岩本「・・・」
岩本は、芝生の上に座り、黄昏ていた。
彼女は、中学生でなおかつ最年少だ。
2人の姉がいるが、全員が赤の他人だ。
「チコッ!」
岩本「ん?」
「チコッ!チコッ!」
岩本「え、え?何?」
ものすごく人馴れをしているポケモンだ。
「岩本〜!!時間だぞ〜!!」
岩本「は、はぁ〜い!」
スタッフに呼ばれて、撮影場所に戻るが
「チコッ!」
岩本についていく。
岩本「ち、ちょっと?!」
〜〜〜〜
「岩本、立ち位置に・・・って、チコリータ?!」
チコリータ「チコッ!」
岩本「どこから来たのか、わからないけど、何故か懐かれちゃって・・・」
山下「え、かわいい。」
久保「どこから来たっぺ?」
楓「初めて見たかも。」
チコリータ「チコ〜。」
「はぁ〜、これは少し撮影にならんな。もう少し様子見るか。」
岩本「ご、ごめんなさい。」
「いいよ。それより誰か、モンスターボール持ってないか〜?」
ーーーー
1年半後
「2列目12番、岩本蓮加。」
岩本「・・・」
岩本が選抜に選ばれた。
しかも・・・
「3番センター、齋藤飛鳥。」
大好きな齋藤飛鳥のセンター曲で、選抜になった。
初選抜で、2列目。
彼女には、相当な重荷だろう。
〜〜〜〜
梅澤「蓮加?」
岩本「うめ?」
梅澤「私もいるから大丈夫だよ。」
岩本「う、うん。」
大園「れんたん、私もいるよ?」
岩本「う、うん。」
すでに岩本は、不安でいっぱいだ。
岩本「・・・」
ポーン!!
岩本「え?!」
チコリータ「チコッ!!!」
梅澤「え?」
大園「チコちゃん?」
チコリータ「チコ!チコ!」
岩本「どうしたの?」
チコリータ「チコ〜!!」
バシュン!
梅澤「え?!」
大園「し、進化?!」
「ベイ!ベ〜イ!!」
梅澤「ベイリーフ?!」
ベイリーフ「ベ〜イ。」
ベイリーフは、岩本に顔を擦り付ける。
岩本「ど、どうしたの?」
大園「ベイちゃんも大丈夫って言っているんだと思うよ?」
岩本「そうなの?」
ベイリーフ「ベイ!」
岩本「・・・ありがとう。ベイリーフ。」
ベイリーフ「ベイ!!」
ーーーー
3年後
大園「れんたん、ごめんね。」
岩本「ううん、仕方ないよ。桃子が決めたことだから・・・」
大園が卒業を発表した。
誰よりも純粋で頑張り屋だった彼女が、卒業をする。
岩本「・・・」
岩本も頑張ってきた。
アンダーや3期生楽曲でセンターになって、身体と心も成長した。
しかし、大園はほとんど選抜に選ばれ、センターにもなっている。
差は開いているかもしれないが、2人とも成長している。
だが、大園は卒業する。
岩本「・・・」
ーーーー
ポーン!
ベイリーフ「ベイ?」
岩本「・・・」
岩本は、ベイリーフに抱きつく。
岩本「・・・」
ベイリーフ「ベイ、ベイ。」
ベイリーフは、岩本の気持ちを察したのかツルを出して、岩本の背中をさする。
岩本「ベイリーフ。桃子にどう言う顔をすればいいと思う?」
ベイリーフ「ベイ。ベイ。」
岩本「いつも通り?」
ベイリーフ「ベイ。」
岩本「でも、あんなの聞いたら・・・」
ベイリーフ「ベ〜イ。ベイ。」
岩本「で、でも・・・」
バシュン!
岩本「え?!」
「メガ〜!!」
ーーーー
数日後
岩本「桃子。」
大園「ん?」
岩本「私、頑張るよ。」
大園「う、うん?どうしたの?」
岩本「見てね。」
ポーン!!
「メガ〜!」
大園「え?!ベイちゃん?!」
久保「おぉ〜、こりゃ〜すごいっぺ〜。」
楓「首の蕾が、花になってる。」
梅澤「楓、また棒読みだよ。メガニウムに進化したんだね。」
メガニウム「メガニッ。」
梅澤「く、くすぐったいよ!」
山下「私も引っ付きたい!!」
人間と共にポケモンも進化する。
岩本の成長と共にメガニウムに進化したのだ。
この先も自身の花を咲かせ続けてほしい。

満腹定食 ( 2022/01/01(土) 16:07 )