元不良見習いの奮闘記







































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第9章 笑ってもらうために
女との話し方
角田「で、なんで俺だよ。」
高松「色んな女に手を出してきただろ。なんでもいいから、案くれよ。」
角田「はぁ〜、今日は何もないって言ったが、こんな事かよ・・・」
今日は店が休みのもあり、角田が住んでいる部屋に来ている。
白村は、嫁さんと長い間付き合って結婚したから、参考にならないと思い、角田にお願いした。
角田「女を口説く方法は、色々あるけどな〜。」
高松「口説くんじゃねぇーよ。明るくさせるんだよ。」
角田「あれか?秋元大先生に頼まれている子か?」
高松「そうだよ。あんまり、大人が好きじゃないって。それに色々裏切られたとか言っててどうすればいいのか、わからねぇーんだよ。」
角田「要するに傷ついている女の子をどうやって明るくするかだな。」
高松「まぁ、そんな所だな。」
角田「で、何やったんだ?」
高松「大人が嫌いって思ったから、俺は共感しようとしたんだよ。」
角田「親の話をしたのか?」
高松「あぁ、そのあと大将の話して俺が自暴自棄になってやったこととかな。」
角田「ん〜、それは正解かもな。自分の弱さをさらけ出すのは、いいと思う。」
高松「そうなのか?」
角田「実際どんな経験をしてきたのかわからないだろ?まずは、自分の過去を話して相手の話を引き出そうとするのは、いいことだと思うぞ。」
高松「へぇ〜。」
角田「けど、そのあとは?」
高松「そのあとは、手を差し伸ばしてくれる大人がいないって言われたな。ここにはいないって。」
角田「相当やられているな。芸能界のことは、あんまりわからないが、俺も期待所だって認識はしている。」
高松「そんなにか?」
角田「あぁ、俺の高校のダチが、マネージャーしていた話なんだが、汚ねぇ所だらけだったようだぞ。」
高松「そんなダチあるんだな。」
角田「お前みたいな1匹狼じゃねぇーし、ヤンキーでもないわ。俺の交友関係は、幅広いんだよ。」
高松「へぇ〜。」
そういえば、角田は常連の客とよく酒を渡すときに話している。
それもあってか、店の評価を下げられた時に来てくれた客は、角田が対応していた人達だったな。
高松「それより、角田ならどうするだよ。心を閉ざしている女の話し方は。」
角田「そうだな〜。俺なら笑かして、その勢いで飯食いに行くかな。」
高松「はぁ〜、あてにならん。」
角田「おい、こら。」
高松「ん?待てよ?飯・・・」
角田「どうした?かんぼう。」
高松「無理かもしれねぇーが、やるしかないか・・・」
角田「???」
俺は、人生で数回することになることをここでやる。

満腹定食 ( 2021/10/19(火) 10:52 )