元不良見習いの奮闘記







































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第8章 スイッチ入ると止められない
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2日後
営業前に俺は、大将に呼び出されている。
植村「おい、これはなんだ?」
高松「・・・」
テーブルの上には、変な連中から巻き上げた金が置いてある。
植村「言え、盗んだのか?」
高松「盗んでない。拾った。」
植村「嘘つくな。」
高松「嘘じゃない。話は、終わりだろ。俺は、出て行くから。」
植村「まだだ。座れ。」
高松「言う事ない。」
俺は、店の扉から外に出る。
白村「かんぼう、まさか・・・」
角田「いやいや、ひでさん。それはやってないと思いますよ。」
白村「だけどよ、2日連続で10万の金出されてみろ?怪しむだろ?」
角田「そうですけど・・・」
白村「大将、どうしますか?」
植村「拾ったのは、嘘だろうな。けど盗んでいないのも事実だ。」
白村「じゃ、どうやって金を・・・」
植村「それは、分からないな。」
〜〜〜〜
高松「はぁ〜、だる。俺の親じゃねぇーのによ。」
電車に乗って、違う街を歩いている。
突っ込まれるのが早かったな。
まぁ、しゃーないな。
高松「さてと、次はどこの奴らを狩ろうかな。」
また変な連中を狩って金を巻き上げるか。
「おい、坊主。止まれ。」
高松「おっと?なんだ?」
腕や顔にタトゥーを入れているおっさんに止められる。
高松「なんだ?」
「いい趣味しているじゃねぇーか。俺の店に寄らないか?」
高松「これか?」
俺の首のタトゥーを指さす。
高松「俺が入れたわけじゃねぇーよ。じゃーな。」
「まぁ、待て待て。一回寄れ。」
高松「お、おい!」
力づくで雑居ビルの中に入れられる。
そのまま3階の奥の部屋に連れて行かれる。
高松「おっさん!何するんだよ!!」
「お?お前さんが、何か悩んでいるから連れて来たんだよ。それに入れたいだろ?それを。」
首のタトゥーを指される。
高松「い、入れたくねぇーよ。」
「嘘だな。お前さんは、何かに反抗したいと思っている。だったら、宣伝ついでにタダで入れてやるよ。」
高松「え?」
「だから、宣伝してくれるならタダにしてやるよ。」
高松「いや、そんなことは・・・」
「強がらなくていいぞ。」
高松「・・・そんなわけねぇーだろ!」
俺は、勢いよくおっさんを蹴り飛ばして外に逃げる。
「がっは!お、おい!」
俺は、駅に向かう。
高松「はぁ、はぁ、はぁ。もう来ないだろうな。えっと・・・あったあった。」
路地を見つける。
とりあえず気持ちを落ち着かすためにタバコを吸おう。
タトゥーか・・・
タバコを咥えて、火をつけようとしたら
「あれ?高松君?」
高松「ん?あ・・・」
そこには、西野さんがいた。
西野「ちょっと、それ何?」
高松「煙が出るお菓子。」
西野「もっとマシな嘘つきや。お店は?なんで、こんなところにいるん?」
高松「厨房に立つなって言われました。だから、こんなところにいるんですよ。それじゃ。」
西野「待ちや。」
高松「ぐぇ。何するんすか?」
西野「ついて来てもらうで。」
高松「え?どこへ?」
西野「秘密。」
俺に西野さんと一緒にタクシーに乗り、どこかへ向かう。

満腹定食 ( 2021/10/15(金) 19:56 )