元不良見習いの奮闘記







































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第8章 スイッチ入ると止められない
偏見との戦い
昼の営業
高松「こちら、生姜焼き定食です。」
「あ、ありがとう・・・」
高松「ごゆっくり。」
白村「かんぼう、これもよろしく。」
高松「はい。えっと、テーブル1番ですか?」
白村「そうだ。」
高松「はい。」
1番テーブルに運ぶ。
高松「唐揚げ定食です。」
「あ、はい。」
こういった感じで、少し引かれる。
日本は、まだタトゥーに関しては後ろ向きな人が多い。
まぁ、外国じゃ一般的かもしれないが、日本の場合は、タトゥー=悪いというイメージなんだろう。
実際タトゥー見て、帰っていくお客も何人かいる。
〜〜〜〜
夜の営業
ガララッ!
植村「お、いらっしゃい。」
西野「こんばんわ〜。」
高松「カウンターへ、どうぞ。」
西野「話は聞いたで。大変やったな。」
高松「まぁ、はい。」
カウンターへ案内する。
西野「先に生ビールと皮のタレを2本とねぎま2本でお願いします。」
高松「はい。だってよ。」
角田「はいはい。」
焼きは角田が担当している。
前まで、白村と半々で担当していたが、俺が一品料理を作れるようになってからは、角田1人でやるようになった。
西野「それより、飛鳥やももちゃんから聞いたけど、ほんまに消さんの?」
高松「えぇ、お金がないんで。」
西野「じゃ、出したろか?」
高松「・・・はぁ?」
西野「お金、出したろか?」
高松「いやいや、何言ってんすか?」
西野「だってな、今しんどいやろ?」
高松「ん〜、まぁ、偏見はありますね。」
西野「やったら、その分出してあげようかってな。」
高松「最近会って、訳の分からない野郎に金を出す必要なんてないんすよ。」
角田「かんぼう、これ。」
高松「はい。皮の2本とねぎま2本です。」
角田「あと、生な。」
高松「はい。」
西野「ん〜!美味しい!」
高松「まぁ、今は消すつもりはないですね。それに変なこと言わないでください。」
西野「そう?あ、アボカドとマグロのピリ辛和えもください。」
高松「わかりました。そうですよ。」
西野「ん、残念。」
高松「え?なんか言いましたか?」
西野「別に?ん〜!美味しい!」
なぜ、俺のために金を出そうとしてくれたのかは、謎である。

満腹定食 ( 2021/10/13(水) 14:30 )