元不良見習いの奮闘記







































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第5章 白羽の矢?
高松、また頑張る
昼の営業前、今日はトイレ掃除をしている。
トイレは、何がなんでも綺麗にしろと大将が、口酸っぱく言っている。
高松「はぁ〜、だるい。」
最低でも30分以上しないと大将は、ブチギレる。
この間、綺麗になったから10分そこらで出てきたら、めちゃくちゃ怒られた。
「え、本当にやるんですか?!」
「仕方ない。俺も歳だ。それに康太も好きでやっているかもしれないが、少しあいつが覚えたら、楽になるだろ?」
大将と白村の会話が聞こえる。
何を言い合っているんだ?
白村「そうですけど、これで客の出入りが減ったら・・・」
植村「そんなのは、後でいい。あいつを育てるためには、そこも覚えないといけないんだよ。」
白村「はぁ〜、大将が言うならいいですけど、まぁ、どうなりますかね・・・」
植村「責任は、俺が取る。ならいいだろ?」
白村「そんなことできるわけないじゃないですか。俺もその時は、謝ります。」
「はぁ〜、お前は本当・・・」
高松「終わりました。」
植村「わかった。おい、たこ。」
高松「はい?」
植村「今日から、夜の営業で一品料理を作ってもらう。」
高松「・・・え?」
白村「康太が、作ってた一品料理を一部だけ作るんだよ。康太がいつ戻ってくるかわからないからな。」
高松「ま、まじっすか?」
植村「お前以外誰がいる?昼休憩中は、康太がまとめたレシピノートがあるはずだから、それを見とけ。」
高松「う、嘘だろ・・・」
白村「本気だ。今日の夜からな。わかったな?」
2人は、圧をかけてくる。
高松「は、はい・・・」
植村「よし、営業するぞ。」
白村「はい。ほら、かんぼう。」
高松「は、はい。」
野菜の下処理に続き、料理を作ることになった。
〜〜〜〜
夜の営業
昼休憩の時にある程度、角田のレシピノートを見たが、不安だ。
白村「おい、かんぼう。顔が固いぞ。」
高松「う、うっす・・・」
白村「固いって。短い間だが、野菜は切ってきただろ?」
高松「あ、あぁ。」
白村「そんな感じで、やっていけばいい。大丈夫だ。」
高松「お、おっす。」
白村「だから、固いって。」
植村「ほら、始めるぞ。」
白村・高松「はい。」
〜〜〜〜
植村「おい、たこ。たこときゅうりの酢の物と冷奴作れ。」
高松「は、はい!」
えっと、たこは1センチくらいに切って、きゅうりはうすく輪切り。
冷奴は、生姜を吸ってネギを添えて。
高松「できました。」
植村「・・・酢の物は、もう少し混ぜろ。冷奴は、できている。」
高松「わかりました。」
白村「かんぼう、アスパラの胡麻和えとポテトサラダを頼む。」
高松「はい!」
えっと・・・
植村「たこ、落ち着け。ゆっくりでいい。」
高松「は、はい!」
やばい、角田はあんな速さで作っていたのかと思わされる。
近くで、角田の工程を何気なく見ていたが、すげぇやつだと感じた。
白村「まだか?」
高松「い、今作ってます!」
あぁ〜!もう〜!できない!!

満腹定食 ( 2021/10/02(土) 20:58 )