元不良見習いの奮闘記







































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第19章 そんなに構うな!
大学生とヤンキー
高松「うわ〜、でけぇ〜。」
上から迎えに行けと言われて、指定された場所にきたら、大学だった。
人生で大きいと思う建物は、市役所か図書館くらいだと思っていたが、思ったよりでかい。
高松「中に入るか。」
どこで待つのか聞いてなかったから、施設内に入る。
服は、西野さんに選んでもらった物を着ている。
アームガードはしている。
帽子は、角田から貰い物。
それにしても、服装もそうだが見る人見る人、おしゃれだな。
俺は、西野さんと白石さんに選んでもらった服以外は、まぁうん。
高松「あ、いた。」
本人がいた。
ダチと一緒に目の前を歩いている。
声をかけようとしたら・・・
「お〜い!お前ら〜!今から遊びにいかねぇーか?」
俺より先に声をかけた。
「いいよ!行く!行く!」
「うん!愛萌は?」
宮田「ごめん、私今から仕事。」
「あ、そうなんだ。」
「宮田〜、感じ悪いぞ。今日くらいいいじゃん!」
宮田「ごめんね、そろそろ行かないと。」
「いいじゃんって!体調崩しましたって言えばいいだろ!」
宮田さんの手を取り、引っ張っている。
宮田「痛い!やめて!」
高松「はい、そこまで。離せ。」
「だ、誰だ!」
宮田「た、高松君!」
高松「まぁ、スタッフだ。宮田さん、行くぞ。」
宮田「う、うん。」
「うぉ!」
男の手を振り解き、宮田さんと一緒に歩こうとするが、
「おい!部外者がしゃしゃり出てくるんじゃねぇーよ!」
高松「宮田さん、離れてくれ。」
宮田「う、うん。」
「お、お、やるか!」
弱々しい構えをする。
高松「たく、しゃーないな。」
俺は、右のアームガードを下ろす。
蜘蛛タトゥーが見えた途端・・・
「え、あ、あぁ・・・」
怯えて腰抜かしていた。
高松「じゃ、行こうか。」
宮田「う、うん。」
〜〜〜〜
車に乗り、そのまま現場に向かう。
高松「すいません、宮田さん。」
宮田「ううん、ありがとう。あのままだったら、もっと乱暴に扱われてたと思う。」
高松「いや、俺のせいで距離置かれるだろ?」
争いになることを避けるためにタトゥーを見せた。
それでことは収まったが、宮田さんに悪影響を与えてしまった。
宮田「けど、1番の最善策だったと思うよ。そんな顔しないで。」
高松「いや、でも・・・」
宮田「大丈夫、あの人ずっと強引だったから、いい薬だよ。それに私の仕事を理解してくれているちゃんとした友達もいるから安心して。」
高松「あ、あぁ。」
宮田「美玖から聞いたけど、優しいね。心配してくれてありがとうね。」
「着きましたよ。」
宮田「は〜い!行こう。」
高松「お、おう。」
なんかあれだな。
西野さんと違ったタイプだな。

満腹定食 ( 2021/12/04(土) 16:34 )