元不良見習いの奮闘記







































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第18章 心が通じていれば
ごめんとただいま
紺色屋に帰ってきてから、どうしてなのかあの人に合わなければならないといけない衝動に駆られている。
あのメガネ狸に連絡を入れて、今日の予定を聞いた。
まぁ、案の定驚いていたけどな。
けど、すぐに教えてくれた。
今日は、撮影だけで終わると聞いている。
撮影場所に向かい、どこで待とうか考える。
外で待つとまたマスコミに見つけられる可能性もある。
かと言って、中で待てば、俺は部外者だから入り口で警備員に止められるだろう。
高松「はぁ〜、どうしようか。」
結局、外のガードレールで待っている。
帽子を被っているが、多分バレるだろうな。
その理由は、火傷だ。
首に火傷を負っていた。
治ったが、首に描かれていたタトゥーが半分くらい消えてしまっている。
それに左前腕の鎖のタトゥーも火傷でひどいことになっている。
それもあって、首と左前腕のタトゥーを消すことにした。
高松「なんか、落ち着かねぇー。」
なんかソワソワする。
なんて言おうか迷っている。
そうしている間に・・・
「お疲れ様でした。次回もお願いします。」
高松「あ、やべぇ!」
俺が、会うべき人が出てきた。
高松「に、西野さん!」
西野「ん?だ・・・え?」
俺を見て固まっている。
西野「え?嘘、高松君?」
高松「そうだよ。」
西野「え、記憶はあるの?」
高松「あるぞ。あんたのファーストキスは、あんたのマンションだよ。」
西野「・・・」
俺に向かって、走ってきて、そのまま抱きついてくる。
高松「おぅ・・・」
西野「アホ、遅いわ。」
高松「えっと、その、なんだ、ごめん。」
西野「寂しかった。」
高松「ごめん。」
西野「本当に高松君?」
高松「だから、そう言っているだろ?あんたに色々教えてもらっただろ?」
西野「やっと戻ってきたんやな。」
高松「えぇ、そうですよ。」
俺と西野さんは、見つめ合う。
西野「ここやったら、もしかしたら撮られるかもしれへんから車に行こう。」
高松「え、このまま帰りますよ?」
西野「あかん。今日は、私の部屋に来な。」
高松「う、うっす。」
俺は、そのまま西野さんが乗る車に同行する。
西野「それとね。」
高松「はい?」
西野「おかえり。」
高松「ただいま。」
俺は、ここに帰ってきたんだと実感した。

■筆者メッセージ
次に行きます。
リクエスト募集します。
頑張って答えて行きます。
満腹定食 ( 2021/11/30(火) 20:46 )