元不良見習いの奮闘記







































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第13章 温もりって大事
無反応ほど心配なことはない
ガララッ!
植村「いらっし・・・」
平手「高松は?!」
柿崎「どこにいますか?!」
植村「落ち着いてくだせぇ。上にいますから。」
平手「会わしてください!」
植村「わかりました。康太、ヒデ任せたぞ。」
角田・白村「へい。」
〜〜〜〜
柿崎side
平手「高松!!」
高松「・・・」
柿崎「人が違う・・・」
なんて言おうかわからないが・・・
柿崎「死んでいる?」
平手「芽実!」
柿崎「ご、ごめん。けど、生きている感じがしないよ・・・」
顔は下を向いて、目も少し垂れている。
悲しそうで、辛そうで、死にそうな感じがする。
高松「・・・」
平手「ねぇ!どうしちゃったのよ!私に料理を作っていたあの高松は、どこに行ったのよ!!」
友梨奈が、高松の身体を揺らしているが抵抗する気もなくただ揺さぶられている。
植村「お嬢さん方、すまないが自分は仕事に戻らせてもらいます。」
柿崎「わ、わかりました。」
大将は、下に降りていく。
柿崎「高松、何があったの?」
高松「・・・」
平手「何か言ってよ!!ねぇ!!」
高松「・・・」
平手「私を元気づけた時みたいに笑ってよ!あの時の高松は、どこにいったのよ!!」
高松「・・・」
平手「どうして何も言わないのよ。ねぇ、高松・・・」
高松「・・・」
ずっと無反応。
こんな高松は、見たことない。
ピコン!
柿崎「あ、久美・・・」
久美[高松君の様子は?]
柿崎[てちが、呼びかけても無反応で、それに身体を揺さぶっても無抵抗だよ。]
久美[そ、そんな・・・]
柿崎[それに生きてる感じがしない。本当に何かあったのかも。]
久美[私も次のお休みの時に、お店に行くって大将さんに言っておいて。]
柿崎[わかった。]
平手「誰から?」
柿崎「久美からだよ。次のお休みの時に来るって。」
平手「そ、そう。みんな高松のことを心配しているだよ?ねぇ、何か言ってよ。私、寂しいよ。」
柿崎「私もよ。高松、何か言ってよ。」
高松「・・・」
これでも無反応だ。
平手「ねるにも連絡入れようか。」
柿崎「それもいいかも。あとは、誰に連絡入れる?」
平手「ん〜、愛佳かな。」
柿崎「あと、理佐さんもね。」
平手「そうだね・・・」
ポタポタと何か聞こえる。
柿崎「あ、友梨奈!!」
平手「え?!」
高松が、涙を流していた。

満腹定食 ( 2021/11/02(火) 08:27 )