元不良見習いの奮闘記







































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第12章 表舞台の道
服を着るだけで印象変わるよね〜
2週間が経ち、亀川のスタジオの目の前にいる。
高松「はぁ〜、来てしまった。」
前日めちゃくちゃ連絡が入った。
それも携帯が熱くなるくらいに・・・
断ったら、電話が来たりして、やらざるを得ない状況になった。
亀川「あ、来たんだ。」
高松「あんな連絡来て、今日ここに来なかったら、あんたに殺されるだろ?」
亀川「そうね。ほら、入った。」
高松「はいはい。」
中に入り、事務部屋に行く。
そこには、いかつめの男がいた。
亀川「来ましたよ。」
「ん、お、君が高松君か?」
高松「まぁ、そうっすね。あんたは?」
亀川「こら、言葉。」
「はっはっは、威勢があっていいぞ。それより、用意してある服に着替えてくれ。亀川。」
亀川「はい、案内します。あそこに服が入ってあるから、それを着てね?」
高松「わかった。」
指をさした方に、段ボールが置かれている。
中身を見ると・・・
高松「あ〜、なるほどな〜。」
〜〜〜〜
10分後
亀川「まだ〜?」
高松「今、行きます。」
「お、似合っているじゃないか。」
髑髏が刺繍されたジーパンと背中に蜘蛛が描かれたTシャツを着ている。
高松「これで、いいんすか?」
「あぁ、いや〜、亀川の言う通りだったな。」
亀川「いえいえ、今から撮影するけど、私が指定するポーズやってね?」
高松「わ、わかってるって。」
そのまま撮影に入る。
〜〜〜〜
「うん、これでいい。ありがとう。」
亀川「いえいえ。高松君、へばってないで、立ちなさいよ。」
高松「うぇ〜。」
4時間も服を何回も着直して写真を撮ってもらった。
ポーズも色々やったが、疲れた。
「あと、今からSNSであげる写真って、どれにするんだ?」
亀川「この辺で行こうかと・・・」
「あ〜、OK OK。じゃ、よろしく。今日は、ありがとうね。」
亀川「こちらこそ、ありがとうございます。」
男は、帰っていった。
高松「これで、終わりだろ?帰るぞ。」
亀川「帰る段取りは、早いのね。」
高松「うるせぇーよ。じゃーな。」
亀川「ちなみに、すぐじゃないけどまた呼ぶかもしれないから、よろしくね。」
高松「うげぇ。断るのは?」
亀川「お金が入るって言ったら?」
高松「やらせていただきます。」
亀川「よろしい。」
これが、本当のモデルデビューか。
もう呼ばれたくない・・・

満腹定食 ( 2021/10/29(金) 23:00 )