元不良見習いの奮闘記







































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第12章 表舞台の道
靴の買い替え時って難しい
白村「おい、かんぼう。その靴買い替えたらどうだ?」
高松「え?なんでだ?まだ使えるだろ?」
白村「いや、使えるかもしれないが、ボロボロじゃないか。」
俺の履いている靴は、穴は空いてないものの靴紐や皮に結構な傷が入っている。
まぁ、使えるからいいと思って履いている。
高松「別にいいじゃねぇーか。これで十分だ。」
白村「待て待て。かんぼう、お前も一応料理人だぞ?身だしなみは、しっかりしろ。」
高松「いや、してるだろ?」
白村「いやいや、足元から見る人もいる。社会人になったら、まずは足元から綺麗にしないといけないないんだぞ?」
高松「へぇ〜。」
白村「それに、靴底見せてみろ。」
高松「靴底?はい。」
足をあげる。
白村「あ〜、やっぱり、溝がないぞ?たまに滑っているだろ?それが原因だな。」
高松「あ、そうだったな。」
店の掃除をしているとたまに滑ることがある。
それが原因か。
白村「危ないし、買いに行け?いいな?」
高松「わかったって。買いに行くから。」
角田「大将から小遣いは貰っているんだろ?」
高松「あぁ、あるぞ。」
半グレ連中から狩った分もあるから、それで買おう。
白村「大将、明日水曜日ですし、かんぼう休みで大丈夫ですか?」
植村「別にいいぞ。」
白村「大将もそう言っているから、必ず行けよ?」
高松「だから、わかったって。」
ーーーー
次の日
高松「はぁ〜、靴な〜。」
どの店に行けばいいのか、わからん。
靴を買うのは、確か・・・2年前か。
まぁ、そこまで覚えていない。
とりあえず、適当に買って適当に帰るか。
高松「昨日、白村からメモもらったからっと・・・」
メモには、できれば黒の靴を買えと店で履く以外で使う靴も買うようにと書かれてあった。
高松「はぁ〜、結構な痛手だな。」
靴2足で2万近くなりそうだな。
もう少し抑えたい。
高松「小遣い貯めて借金返済に充てたいしな〜。」
少しでも減らしたいと思っている。
色々探すか・・・
高松「ん?」
オレンジの看板の店の前に旗が靡いている。
よく見てみると30%引き。
高松「いっちょ、行ってみるか。」
店の前まで行く。
高松「お、結構置いてあるな。」
スポーツメーカーの靴が、いっぱい置いてある。
物を目にすると迷ってしまう。
高松「ん〜、中入って決めるか。」
〜〜〜〜
高松「いや〜、安かった〜。」
2足で12.000。
安く抑えれた。
1足は真っ黒の靴、もう1足は真っ青の靴にした。
久々に買い物もできたことだから、帰るか。
そういえば、衣類も安かったことだし、服はあの店で買うか・・・
「おい、少年。止まりなさい。」
高松「・・・」
「無視するな!そこの少年!!」
高松「あ?俺か?」
「そうだよ!久しぶりだな!」
高松「あ、あんたは・・・」
「そうだよ。あの時の私よ。」
西野さんと一緒にモデルをした時に写真を撮ったカメラマン。
久々すぎて、わからなかった。
「やっと見つけたわよ。それより聞きたいことがあるから、ついてきて。」
高松「・・・はぁ?」

満腹定食 ( 2021/10/28(木) 20:03 )