西野「・・・」
高松「あの、なんでしょうか？」
西野「なんでもないで。続きをどうぞ。」
高松「そんなこと言われても、ジロジロ見られたらなんか恥ずかしいですよ。」
西野「ええやん。料理人やねんから。」
高松「いやいや、まだまだですよ。」
西野さんは、最近俺のことをずっと見てくる。
それに、大将や白村、角田の料理を頼むわけではなく、俺が作る一品料理を頼んでくるようになった。
それに加えて最近作れるようになったグラタンやハンバーグ、煮物も頼むようになった。
嬉しいが、まだまだ新人いやバイトの俺にそんなに頼まないでほしい。
ガララッ！
植村「いらっしゃい。」
星野「来ました！」
和田「あれ？なーちゃん？」
星野「まあやは、来ているの知らなかったかな？」
和田「そうだね。私、学校の課題に追われて来てないから、知らなくて当然だね。」
高松「どうします？」
西野「2人ともこっち来いや。」
2人は、西野さんの隣に座る。
星野「私、グラタン食べたい。」
高松「わかりました。」
和田「私、温かいけどさっぱりしたものが食べたい。」
高松「わかりました。」
早速取り掛かる。
西野「・・・」
星野「なぁーちゃん。何見ているの？」
西野「高松君の顔、見てや。」
星野「え？」
和田「にやけてる。」
高松「え？」
知らない間に俺は、笑っているらしい。
まぁ、最近俺の作る料理を頼まれると嬉しいが・・・
西野「最近、楽しんでいるやろ？」
高松「ん〜、わからないですね。あ、先に鶏のさっぱり煮です。」
和田「美味しそう〜！みなみ、お先に〜。」
星野「ずるい〜。」
和田「はふ！はふ！美味しい！」
高松「そりゃ、よかった。グラタンは、待っててくださいね。」
星野「はやく〜。」
高松「はいはい。」
西野「あ、追加で茄子の煮浸しください。」
高松「わかりました。」
グラタンは、まだ時間がかかるから茄子の煮浸しを作る。
星野「本当に楽しそうだね。」
高松「え？」
西野「ずっと笑っているで？自覚ないん？」
高松「ないっすね。」
チン！
高松「あ、できた。あちちっ。はい、グラタンです。」
星野「やっと来た〜。あちっ！ふー！ふー！美味しい！」
高松「はい、煮浸しです。」
西野「ありがとう。あ、生おかわり！」
角田「あいよ〜！」
まぁ、嬉しいし楽しいのは、最近になって思えるようになってきた。
これからも色々覚えて、料理を出していきたい。