新人警察官は駆け上がる





































小説トップ
第8章 津田の相談部屋
完全にズブズブ
津田「あ、すいません。これお願いします。」
「わかりました。壊さないように頑張ります。」
俺は、自前のビールサーバーと冷やしたビールのボトルを渡して送ってもらった。
津田「ふぅ〜、俺も行きますか。」
自前の包丁が入った鞄を持ち、部屋を出る。これには訳がある。
ーーーー
3日前
Prrr
津田「はい、もしもし?」
十津川『私だ。』
津田「え?十津川さん?どうしたんですか?」
十津川『いや〜、また乃木坂さんから津田にお願いが入ってな。また場所を言うからそこに行ってくれ。ちなみに3日後だ。』
津田「またですか・・・まぁ、行きますよ。で、謝礼は?」
十津川『それは、振り込みだ。場所はメールで送ったからよろしく。あとメールに連絡先を貼ってあるからその人にも連絡しといてくれ。』
津田「了解です。」
十津川『あと、お前の家にあるビールサーバーも使いたいそうだ。それはその日にスタッフが取りに行く話になっているからその人に渡してくれ。』
ーーーー
と言うやりとりがあったのだ。
場所を見るとハウススタジオだったな。
〜〜〜〜
バイクで指定された場所に行く。
なんかお洒落な場所だな。
スタッフ「いや〜、本当にありがとうございます!津田さんが来てくれなかったらどうなっていたか・・・」
津田「大袈裟ですよ。で、俺はどうすれば?」
スタッフ「2階に上がって通路の奥の部屋に着替えを用意しているのでそれを着てください。あと冷蔵庫に食材を用意したのでご自由にしてください。」
津田「わかりました。では、よろしくお願いします。」
スタッフ「いえいえ、こちらこそです!」
中に入って階段を上がる。
津田「あれか。」
指定された部屋に入る。
ここは、スタッフの荷物が置かれていた。その一つに着替えらしきものがあった。
津田「これって・・・はぁ、まぁそんな予感はしてたわ。」
用意された服を着替える。
俺が着た服は、日本料理店の白い制服だ。それに帽子付き。
スタッフ「着替え終わりましたね!では、下でスタンバイしてください!」
津田「わかりました。」
〜〜〜〜
今日ここに来る人たちが来たのか玄関から騒がしい声がする。
「じゃ〜ん!うわ!綺麗!」
「こんなところでするんだ!」
「すご〜い!」
まだ俺の存在に気づいていない。
寺田「あれ?津田さん?」
寺田さんが気づいた。
津田「ども。」
山崎「え?なんでいるの?」
津田「また呼び出されました。今日は、2期生達に料理を振る舞うためにきました。」
そう今日は、2期生会の料理人として参上している。
「あ、あなたが蘭世にビールを教えた人ですね!私、北野日奈子って言います!」
「相当お酒が強いって、ちまが言ってたね。私は、伊藤純奈ね。」
「私は、新内眞衣です。美味しい料理とビールが食べれるなんて素敵・・・」
「鈴木絢音です。ビールもそうですが、他のお酒もありますか?」
津田「まぁ、過去に自分がうまいと思ったものを取り寄せてもらいました。」
「私、最近飲み始めたばっかりなんですけど、大丈夫ですか?あ、渡辺みりあです。」
津田「少々大丈夫ですよ。甘い酒も用意してます。」
「あまり、関わりなかったんですけど、堀未央奈と言います。今日は、よろしくお願いします。」
津田「こちらそこです。では、どうしますか?もう食べますか?」
「「「飲む!!」」」
津田「ですよね。では、つまみから作りますね。」
何作ろうか。7人分。
津田「よし。」
きゅうり4本を縦に半分に切りタネの部分を取って真空パックに入れる。
そして綿棒で叩く。
その後にごま油、塩昆布、輪切りの鷹の爪を入れてよく振る。
津田「はい、きゅうりのピリ辛塩昆布たたきです。」
人数分の小皿に盛る。
津田「では、皆さん。ビールなんですけど、ホワイトビールかアンバーエール。どっちにしますか?」
寺田「はいはい!味は?」
津田「ん〜、酸っぱいか甘いかですね。」
寺田「私は、甘いので!他は?」
渡辺「私も〜!」
北野「私も!」
山崎「私も甘いのでいいかな。」
伊藤「私は、酸っぱいビールを!」
堀「同じく!」
鈴木「酸っぱいビールは興味ある!」
新内「それじゃ私手伝うね。」
津田「ありがとうございます。」
寺田さん達が選んだビールは、國乃長ビール 蔵アンバーだ。
カラメル麦芽によるコクの味わいと柑橘系の香りを持つホップをふんだんに使い華やかなビールになっている。
伊藤さん達が選んだビールは、ウッドミルブルワリー・京都 はっさくホワイト。
八朔を丸ごと使い、爽やかな風味が香り、程よい酸味の中にフルーティーで清涼感のあり味わい深いビールだ。
新内「私は、ホワイトで。」
北野「まいちゅん!早く!」
新内「待ってよー!はい。では、未央奈どうぞ!」
堀「2期生の新たな未来にかんぱーい!」
「「「かんぱ〜い!」」」
俺はそれを見るなりすぐに料理を作る。
忙しくなるぞ〜。
〜〜〜〜
よだれ鶏や唐揚げ、カルパッチョ等々を作る。
材料はあるからいいが、みんな残さず食べている。
他の酒が減るよりもビールの減りが早い。その理由は・・・
伊藤「ん〜!うまい!ビール頂戴!」
そう伊藤さんがめちゃくちゃビールを飲んでいる。
それ以外人たちは、梅酒や日本酒を開けている。
津田「忙しい〜。」
寺田「その割には楽しそうだね。」
津田「えぇ、皆さん美味しそうに食べてますからね。」
寺田「今日は飲まないの?」
津田「バイクなんで。」
寺田「あぁ〜。残念だね。」
津田「えぇ。まぁ、これはこれでいいですよ。それに堀さんの新たな門出を祝う日ですよね。こんな日に料理を振る舞えるっていいじゃないですか。」
そう、堀さんは卒業する。
自分の進みたい道に行くのだ。
津田「寂しいですか?」
寺田「ううん。寂しくないよ。一緒に苦楽を共にした仲間だもん。」
津田「さいですか。では、楽しんでください。」
寺田「うん。」
寺田さんは2期生の輪に戻る。
〜〜〜〜
時間が来たので解散になった。
津田「ふぅ〜、疲れた。」
堀「お疲れ様。」
津田「あ、堀さん。いえいえ。卒業おめでとうございます。」
堀「ありがとう。最後に津田さんの料理食べれてよかったよ。」
津田「いや〜、普通に作ってるだけですよ。それにビールや他の酒も飲んでくれてよかったですよ。」
堀「そんな謙遜しないでよ。これ、私からのお礼ね。」
紙袋をもらう。
堀さんが作ったパーカーをもらう。
津田「あ、ありがとうございます。」
堀「今度、部屋に行ってもいい?」
津田「来てください。大したもてなしはできませんが。」
堀「ふふ、じゃあね。」
津田「はい、また。」
堀さんを見送る。
俺も頑張らないとな。

■筆者メッセージ
リクエスト2つ来てました
そのうちの1つを少し改良しまして2期生会にしました。
もう1つは、めちゃくちゃ練ります。
満腹定食 ( 2021/06/04(金) 12:49 )