新人警察官は駆け上がる





































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第4章 え?これ、仕事ですか?
お好み焼きは焼き上がりが1番美味い
津田「で、まだですか?」
設楽「ごめんね〜、さっきまで津田君のこと話しててね。」
津田「あ、そうなんですね。」
日村「それよりも弓木、なんで君がいるの?」
弓木「いや、昨日スタッフさんからお手伝いとして来てって電話が・・・」
設楽「じゃ、今日はバイトだね。」
弓木「そうなんですよ!」
日村「それに衣装もバイトっぽいね。」
弓木さんは、上は白とシャツと黒のズボンを履いてエプロンをしている。
確かに飲食店のバイトをしてそうな子に見える。
設楽「みんなまだ途中だけど一枚いい?」
「「「えぇ〜!!」」」
設楽「味見だよ、味見。ねぇ、津田君。」
津田「はい、何にしますか?」
日村「え?何かあるの?」
弓木「はい!豚玉とシーフード玉、あとチーズ玉にキムチ玉があります!」
日村「おい、誰が豚だ?」
弓木「ち、違いますよ!」
設楽「まぁまぁ、日村さん。悩むな〜。じゃスタンダードに豚玉で。」
日村「これってトッピングもできる?」
弓木「はい!できます!」
日村「じゃ、シーフードのチーズで!」
津田「はい、わかりました!」
ホットプレートの電源を入れ、温まる。
津田「弓木さん、トッピング持ってきて。」
弓木「わかりました〜!」
設楽「弓木、もうバイトじゃん。」
スタジオが笑いの渦に囲まれる。
津田「あ、すいません。」
日村「いいんだよ。君が、今日は主役みたいな感じだからね。」
ホットプレートに手をかざし、温まったことを感じる。
津田「よし。」
鍋から生地を出す。
だいたいおたま1杯半だな。
それを2枚だ。
ジュ〜!
早川「食べた〜い。」
「うわぁ〜、美味しそう。」
「これ、絶対美味しいよ!」
弓木「持ってきました〜!」
チーズとシーフード、キムチを持ってきてもらった。
そして豚バラとシーフード、チーズを乗せる。
ヘラで焼き具合を確認する。
焼き目がついている。
津田「よし。」
ひっくり返す。
シュ!バン!シュ!バン!
「「「おぉ〜!」」」
何か嬉しい。
設楽「津田君、料理はいつからやっているの?」
津田「え、えぇーと大学1年からですね。」
日村「え?それはバイトで?」
津田「いえ、バイトは違うことをしていましたが、部活で借りてくれた団地で生活してて、飯は自分で作らないといけなかったのでそれで徐々に・・・」
設楽「そんなところあったんだね〜。その時は、どんな料理作ったの?覚えている範囲でいいよ。」
津田「えぇ〜、チャーシューとかチーズダッカルビ、あとプリンとかケーキも作りましたね。」
日村「なかなかすごいもの作ってるよね〜。」
津田「えぇ、作ってる時は、楽しかったので。それに友達に食べてもらって笑顔になると嬉しかったんですよ。」
設楽「いい話だね〜。」
津田「もういいかな?弓木さん、お皿。を。」
弓木「あ、はい!」
焼き上がったので、皿に盛る。
そしてソースにマヨネーズをかけ、鰹節と青のりを振りかける。
津田「はい、完成しました。」
日村「うわ!うまそう〜!」
設楽「それでは、お先に。」
「ずる〜い!」
「あぁ〜!」
設楽「では、いただきます。う、美味い!」
日村「本当に美味い!それに出汁の感じもあるよね!」
津田「はい、出汁の素を入れてます。それに卵を多めに入れて長芋を入れます。」
設楽「うま〜い。」
日村「これは、早川の言う通りだね。」「いいなぁ〜。」
「食べた〜い。」
設楽「みなさん、頑張ってください。」
〜〜〜〜
番組はそれぞれ進行していき、珍回答が生まれて笑いが生まれている。
俺も吹き出してしまう。
設楽「はい、そこまで〜!で、集計しますね。日村さん。」
日村「えぇ、僅差の結果で、乃木チームの勝利!!」
「「「イェーイ!」」」
設楽「それでは、注文してください。」
早川「やった〜!!私!シーフード!」
遠藤「聖来!ずるい!私はチーズで。」
津田「はいはい、お待ちよ〜。」
弓木「注文聞いてきます。」
津田「ありがとう。」
日村「って、バイトじゃん!」
俺は、気にせずホットプレートに生地を作っていく。まぁ、3枚が限界だがな。
弓木「えっと、キムチ3枚で2枚はチーズトッピング、シーフード2枚で、豚玉2枚でチーズが2枚です!」
津田「あいよ〜。先にキムチからね。」
弓木「はい!」
設楽「ガチのバイトじゃん。店長、時給は?」
津田「あ、えっと、最低賃金でやらせてもらってます。」
「「「ダハハっ!」」」
日村「うわ〜、きついよ〜。」
設楽「それにチョイスがいいね〜。」
津田「あざっす。弓木さん、盛り付け頼んでもいい?」
弓木「喜んで!」
〜〜〜〜
全部焼き終わり、みんな美味しそうに食べている。
「本当に美味しいです!」
「なんだろう、家庭の味?」
早川「これや!津田さんの料理や!」
遠藤「ん〜、美味しい。」
設楽「みんな、美味しそうだね。負けたチームは地獄のような顔してるけどね。」
賀喜さんや秋元さんは、負けてしまい食べれなかったのだ。
弓木「私もお腹空いてきましたね。」
日村「そうだ、弓木頑張って働いたから何か作ってもらえれば?」
弓木「いいんですか?!」
設楽「それくらいいいよね?」
設楽さんは、スタッフに聞く。
スタッフさんもOKサインを出している。
設楽「OKみたいだから、生地は残っているの?」
津田「いや、なくなりました・・・」
弓木「そんな〜。」
津田「あ、弓木さん。厨房から中華麺とご飯持ってきて。ご飯は茶碗半分くらいでいいよ。あとバターと水を50ccくらい。」
弓木「え、あ、はい!」
日村「え?これから何を作るの?」
津田「賄いですよ。賄い。」
設楽「完全にバイトだよね。」
弓木「持ってきました!」
津田「ありがとうね。それじゃ」
ホットプレートを温め直す。
バターを入れ豚バラ数切れとシーフードを入れる。
シーフードに焼き目と豚バラの色が変われば麺をほぐしながら入れる。
一旦混ぜ、水を入れて蒸し焼きにする。
「え、焼きそば?」
「でもご飯どうするの?」
そして蓋を開け、麺が柔らかくなったことを確認して、ご飯を入れる。
「わぁ〜、ご飯入れたよ〜!」
「え?やばくない?!」
それから麺を切るように混ぜていく。
いい感じに切れてきたら、ソースを入れて味付けをする。
最後に青のりを振りかけて
津田「はい、そばめし完成。」
弓木「わぁ〜!いただきます!」
弓木さんは、一口入れただけで目を見開く。
弓木「ん〜!美味しい!!」
日村「うわ〜、めっちゃ食いたい。」
設楽「日村さん、それ俺も。」
みんな弓木さんの方に注目している。
弓木「ダメですよ!これは、私の賄いなんですから!」
日村「弓木、完全にバイトになってるよ。」
設楽「何か、スイッチでも入っているのかな?」
終始弓木さんに作ったそばめしが、美味しそうだったのか、収録が終わるまでずっと見ていた。


満腹定食 ( 2021/05/26(水) 10:17 )