新人警察官は駆け上がる





































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第4章 え?これ、仕事ですか?
関西魂
「こちらに来てください。」
と司会者がいる隣に立つ。
「すいません。俺は、設楽と言います。」
「俺は、日村ね。今日はよろしく。」
津田「よ、よろしくお願いします。」
たまにテレビを見るときにお笑い番組の司会や雛壇にいる人だ。
それなのにこんな一般人がこんな場所いるのはどうかしている。
設楽「えぇ、話の内容は聞いていますか?」
津田「い、いえ、署長からここに行けとしか言われていません・・・お恥ずかしい限りです。」
日村「津田君、真面目だね〜。」
早川さんや賀喜さん等々頷いている。
設楽「実はね、この子達はね、人が作ってもらった料理を食べるありがたさを忘れててね。」
「「「いやいやいや〜」」」
設楽「それで何かいい人いないかなぁ〜って電話したところ津田君に打診が出たわけなのよ。」
お笑い番組みたいなやりとりだな。
それに十津川さん、あんたどんな仕事を受けているんだよ。
設楽「それで今から2チームに分かれて食べ物に関するクイズをして勝った方に津田さんの料理を食べてもらうって企画になっています。」
津田「は、はぁ・・・要するに10人足らずの料理を作ればいいんですね。」
日村「察しがいいね〜!どう?やれそう?」
津田「や、やらさせてもらいます。こんな光栄なことないです。」
設楽「ガチガチだけどね」
悪い顔して笑う設楽さん。
設楽「それにしてもみなさん坂道市警察署にも感謝ですよ?許可出したのは署長さんですからね?」
日村「それでは、みなさんお礼言いましょう!」
「「「ありがとうございます!」」」
設楽「それでは、準備ができ次第始めますね。津田さんあちらに」
津田「わかりました。」
10人分の料理か・・・それに時間もあるからすぐにできる料理がいいな。
そうなると数が絞られる・・・
津田「う〜ん。」
「あの〜、津田さんですか?」
津田「え?そうですが?」
「今回お手伝いさせてもらう。弓木と言います。今日はよろしくお願いします。」
津田「弓木さんね。よろしくね。調理場所は見た?」
弓木「まだ見ていません。」
津田「じゃ、早速行こうか。」
弓木「はい!」
〜〜〜〜
弓木「わぁ〜!」
津田「すげぇ〜。」
いろんな食材が用意されている。
冷蔵庫も確認すると肉や魚まである。
津田「何作ろうか・・・」
弓木「時間もあるのですぐにできる料理がいいですよね。」
津田「そうだな。う〜ん。あ。」
ホットプレートが目に入った。
俺は、粉物ゾーンと野菜ゾーンのところへ行き、目的の品を探す。
津田「あった。さすがだ。それに出汁の素と・・・」
弓木「津田さん?決まりましたか?」
津田「そうですね、トッピングで時間かかると思いますが手伝ってくれますか?」
弓木「大丈夫です!これでも料理は得意なんですよ!」
津田「じゃやりますか。包丁は・・・あった。よし。」
調理開始。
〜〜〜〜
早川side
設楽「ほら、みなさん頑張ってくださいね〜。津田さんの料理が待ってますよ〜。」
絶対に多くでも正解して津田さんの料理を食べる!
久々に会えたし、料理も食べたい!!
早川「う〜ん。」
日村「お?早川のやる気が出てますね〜。」
設楽「そんなに食べたいの?」
早川「はい!食べたいです!!」
日村「お?いつもより気合が入っております!」
遠藤「聖来は、津田さんに助けてもらってから津田さんの料理を食べに行くんですよ。」
早川「え!さくちゃん!やめてよ!」
設楽「え?!恋愛禁止じゃなかったの?!」
賀喜「そうなんですけど、上の人からは許可が降りてて・・・」
日村「えぇ?!そんなことあるの?!」
賀喜「私もびっくりしたんですけど、私たちを守ってもらったんでそのこともあって・・・」
設楽「あぁ〜、夏祭りの件ね。って!あの人なの?!」
早川「はい、私が誘拐された時も助けてくれたのが津田さんです・・・」
日村「あ、そうだったんだ〜。そりゃ許可降りるよ。」
設楽「で、何が美味しいの?」
早川「う〜ん。最近行けてないんですけど、どれも美味しいんですよ。」
日村「えぇ?その中で1番美味しかったやつは?」
早川「う〜ん?」
日村「ちなみに他に食べたことある人は?」
さくちゃんとカッキーが手を挙げる。
設楽「何食べたの?」
遠藤「私は、アヒージョ・・・」
賀喜「私も同じで、あと麻婆豆腐・・・」
日村「アヒージョ?!そんなおしゃれな料理を作るの?!」
早川「はい!あとプリンも食べました!」
設楽「スイーツまで作るの?!あの子すごいね!」
早川「はい!津田さんの料理は食べると元気出ます!」
日村「めっちゃ元気ですね〜。」
設楽「あ、時間過ぎちゃったのでもう正解出しますね。」
「すいません。お待たせしました。」
台車を押す津田さんと鍋を持った弓木ちゃんが入ってきた。
〜〜〜〜
時間もあまりかけず皆さんに食べてもらえる料理は、俺はこれしかないと思った。
日村「津田さん、早川が食べたい食べたいって急かしてくるんだけど、今日食べさせてくれるの?」
津田「はい、お好み焼きです。」
「「「おぉ〜!!!」」」
設楽「みなさん、食べたいですか?!」
「「「食べた〜い!!」」」
食欲旺盛なグループだな。

満腹定食 ( 2021/05/26(水) 09:29 )