新人警察官は駆け上がる





































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番外編 その3 やっぱ、津田だよな
真相と休み
坂道本社
津田「え〜と、俺何かしましたか?」
秋元「警察から電話が来てな。」
津田「犯罪は、起こしてませんよ?」
秋元「違うぞ。半グレの親玉が、わかってな。」
津田「あぁ〜、どうでした?」
秋元「残念というか、なんというか星野と関係があったあの御曹司が、親玉だと連絡が来た。」
津田「やっぱり・・・」
秋元「気づいていたのか?」
津田「戦闘中に星野さんの名前が、出てきたのでたぶんそうかなって。」
秋元「なるほど。それでな、ちょっと飛び火してくると思う。」
津田「わかりました。なんとかして見せますよ。」
秋元「すまないな。」
津田「いえいえ、これが俺の仕事ですから。」
秋元「あと、噛みついた若い子を部下にするのか?今野から聞いたが。」
津田「はい、おれも24の時は、あんな感じでしたよ。上司が北村さんじゃなかったら、噛みついていたと思いますし。」
秋元「あんなにか?」
津田「あれよりマシでしたけど、俺もあんな感じになってたかもって。」
秋元「優しいな。」
津田「そんなことないですよ。優しい人間程、優しくないんですから。」
秋元「そんなことがよく言えるな。まぁ、いい。営業部長には、私から言っておく。」
津田「あざっす。で、終わりですか?」
秋元「あと、もう1つある。」
津田「え?まだあるんすか?」
秋元「最近、いつ休み取った?」
津田「・・・え〜と・・・」
秋元「こっちで、お前のスケジュール見ているが、今日含めて10連勤だ。その前は、7連勤だぞ。労基に入られたら、終わるぞ?」
津田「すいません。」
腰を90°に曲げる。
秋元「これから半日と2日間休め。いいな?そのままデスクで仕事したら、減給するぞ?」
津田「部長に言ってから帰ります。仕事はしません。」
秋元「それでいい。これで終わりだ。」
津田「はい。失礼します。」
バレてた〜。
たぶん今野さんが、小沼を部下にするって言ったついでに言ったんだろう。
昼から何するか・・・
〜〜〜〜
ピンポーン
「は〜い。あ、津田さん。」
津田「やっほ〜、小林さん。お邪魔してもいい?」
小林「いいですよ。」
会社から直で小林さんが住んでいるマンションに来た。
早く帰ってもやることないからな。
小林「それより、連絡なしで来るって珍しいですね。」
津田「サプライズや。あ、これ。」
小林「あ、ありがとうございます。あ!フルーツサンド!」
津田「ええやろ?」
小林「うん!コーヒー淹れますね。」
津田「いやいや、俺がするって。」
小林「ここは、私の部屋ですよ。」
活動休止中の小林さんの部屋に来た。
3週間前にも来たが、まぁ様子見だな。
津田「どうっすか?」
小林「外から見た櫻坂を見て、色々考えているよ。みんな成長するんだね。」
津田「まぁ、色々経験していますからね。それに小林さんも経験しているから、休みを取るっていう選択をしたんでしょ?」
小林「そうだね。それに津田さんは、休み取らなさすぎだよね。」
津田「休みをもらってもやることありませんからね。」
小林「本当に仕事人間だね。」
津田「まぁ、はい。」
小林「その姿が、好きなんだけどね。」
俺の膝に乗ってくる。
津田「なんすか?」
小林「寂しかった・・・」
津田「色々と追われてましたので、はい。」
小林「いい?」
津田「どうぞ。」
めちゃくちゃ濃厚なキスをされる。
津田「溜め過ぎでしょ。」
小林「我慢してたの。いいよね?」
津田「はいはい。」
〜〜〜〜
津田「ただいま〜。」
橋本「おかえり・・・」
津田「え?帰ってたんすか?」
平屋に帰ってくると橋本さんが仁王立ちしていた。
時刻は16時31分。
まだ仕事は、終わってないばす。
津田「い、いつ帰ってきたんですか?」
橋本「そうな、30分前かな。」
津田「は、早く上がれたんですね。」
橋本「そうね。でも、帰ったら貴方がいないからね。どうしたのかな〜って。」
津田「い、いや〜、ちょっと遊びに行ってて・・・」
橋本「スーツで?」
津田「・・・はい。」
橋本「まぁ、こんなこともあろうかとGPSアプリ入れておいたのよね。」
津田「・・・え?」
橋本「ここに記録が残っているわ。この場所は、さっき調べたけど小林さんの家ね。」
津田「うぐっ・・・」
橋本「連絡もなしで、行くなんていい度胸しているわね。」
津田「・・・すいませんでした!!」
秒速で土下座をする。
めっちゃ脛痛い。
橋本「許しません。明日から2日休みなんでしょ?2日間有給取ったから、覚悟しなさい。」
津田「・・・はい。」
その2日間で俺の貯金から数十万消えたのは、いうまでもない。

満腹定食 ( 2021/09/30(木) 09:09 )