新人警察官は駆け上がる





































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番外編 その2 パラレルワールド
森田ひかるの場合
津田「ノーノーノー、人のせいにするな〜。」
「きゃっはっはっ!」
津田「あ?」
「お、音痴過ぎ!あはは〜!」
津田「うるせぇーな。飯なしにするぞ。」
「えぇ〜!上手だから!」
津田「手のひら返し早すぎるだろ。森田さん。」
森田「あっはっは〜!」
津田「ほんま、ゲラ子だな。」
飯作りながら、鼻歌を歌っていたら、めちゃくちゃ笑われた。
まぁ、音痴やからしゃーないけどな。
森田「はぁ〜、面白い!」
津田「笑わそうと思って、歌ってねぇーからな。」
森田「鼻歌は、珍しいね。何かあったの?」
津田「まぁーな。」
森田「なんか、やっと自然と笑っている姿見たかも。」
津田「そうか?」
森田「警察官で働いている津田さんは、そんなんじゃなかったよ。」
津田「・・・」
最近になって、やっと日の光を浴びるメンバーが増えてきた。
これは、俺にとってはめちゃくちゃ嬉しい。
けど、それまでの過程で見向きもされなかったり、見るけどやっぱり有名どころにお願いされたりと悔しい事ばっかりだった。
それが叶ったことが嬉しいのだ。
森田「津田さん。」
津田「ん?」
森田「頑張り過ぎないでね。」
津田「何言ってんだよ。俺は・・・」
森田「そうやって強がっているけど、休んでないんでしょ?」
津田「え?まさか?」
森田「今野さんや他についてくれるマネージャーさんからよく聞くよ。よく身体壊さないなって。」
津田「そうしないと成果が出ないからな。」
森田「別に休んでもいいんだよ?」
津田「あんたらが、休めない日が多いのにそんなこと・・・」
森田「だからって、休み返上して働くのは違うと思うよ。」
津田「・・・」
森田「みんな、言わないだけで心配しているんだよ?」
津田「・・・」
森田さんは、静かに俺に抱きつく。
森田「だからね、無理しないでね。」
津田「そうだな。この間もそれで、今野さんに怒られたからな。」
森田「そうだよ。茜さんや理佐さんも怒っていたからね。」
津田「うわ〜、次櫻坂につくのに怖いわ〜。」
森田「覚悟しといたほうがいいよ。」
津田「はぁ〜、まぁいいわ。ほら、できたぞ。」
森田「やった〜!!」
森田さんが、最初見た時より大きく見えた。
やっぱり時の流れって感じるんだな。

■筆者メッセージ
関わってないメンバーもいますので、そこは悪しからず・・・
満腹定食 ( 2021/09/16(木) 22:19 )