新人警察官は駆け上がる





































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第33章 その先に見えたもの
手紙
乃木坂side
真夏「みんな、集まってもらってごめんね。」
生田「真夏、どうしたの?急に全員なんか呼び出して。」
新内「卒業とかは言わないよね?」
真夏「それは、ないけど・・・みんな、驚かないでね。津田君が、いなくなったの。」
飛鳥「え・・・嘘でしょ?」
真夏「本当だよ。それに連絡もつかない。私が、電話をかけてもダメだった。」
樋口「ほ、本当だ・・・」
早川「嘘や!!」
早川が叫ぶ。
早川「津田さんは、警察を続けるって言ってたし、それに津田さんは、治るって言ってたもん!!」
賀喜「聖来・・・」
早川「嘘や!津田さんが何も言わずにいなくなるのは、絶対ない!!」
山下「聖来ちゃん、落ち着いて。」
早川「嘘や!嘘!絶対に!!」
梅澤「落ち着いてって!」
早川「津田さんに会わせてや!!なぁ!!北村さんならいけるやろ!!」
現実を受け入れられない早川。
飛鳥「落ち着け!!」
飛鳥が吠えた。
会議室は、静まり返る。
飛鳥「私だって、受け入れたくない。それに真夏やここにいる全員がそう思っている。だけど、真夏。他に何かあるんでしょ?」
真夏「うん、これ。」
カバンから封筒を取り出す。
遠藤「そ、それは?」
真夏「津田君からの手紙。読むよ。」
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櫻坂side
菅井「と、言うことになりました。」
茜「本当?」
菅井「うん。」
小林「津田君は?」
菅井「実家に帰ったって。」
理佐「それじゃ・・・」
菅井「お仕事は?」
理佐「そ、それは・・・」
天「グスッ。」
里奈「よしよし、私たちがいるから大丈夫だよ〜。」
大沼「じゃ、一生会えないってことですか?」
菅井「うん。」
乃木坂同様にひどい空気になっている。
森田「津田さんは、なんで何も言わなかったんですか?」
菅井「それは、これを読むね。」
乃木坂同様に封筒を出す。
関「それは?」
菅井「津田君からの手紙。天ちゃんが泣き止んだら読むね。」
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日向坂side
金村「菜緒!どこに行くの?!」
小坂「津田さんの実家!!」
美穂「仕事は?!」
小坂「体調不良で!!」
丹生「落ち着いて!!」
小坂を懸命に止める2期生達。
潮「久美ちゃん、大丈夫?疲れているでしょ?」
久美「え、大丈夫だよ。」
美玲「クマもできてるよ。津田さんがいなくなった理由はあるんでしょ?」
久美「うん、そのためにみんな呼んだんだよ。あとは・・・」
高瀬「としちゃん、お話あるから、ね?」
影山「京子〜、戻ってきて〜。」
加藤と京子は、現実を見ていない。
久美「みんな!津田君からの手紙あるから、10分後に先についてね!!」
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津田[拝啓、坂道様・・・まぁ、堅苦しいのはここまでにするわ。この手紙を読んでいることは、俺はお前たちの前から消えたってことだ。俺は、警察官を辞める。それで、お前たちの前に姿を見せない。これは俺が勝手に決めたことだ。すまない。俺は、走ることどころか歩くことすらできない可能性があると言われた。そんな無様な姿を見せられることはできないと思い、何も言わずに嘘をついて、実家に帰った。あと、連休ができて、俺の実家に来ようとしても俺は、お前たちに会わないし、他人のふりをする。それくらいの覚悟を持ってお前らと絶縁する。だがな、俺は、お前たちと飯食って酒飲んだ時が1番楽しかった。ライブにも参加したが、それ以外考えられない。本当に楽しかった。ライブは、仕事の顔をしていたが、家で飯を食うお前たちの顔は、幸せに満ち溢れていた。そのおかげで、今の俺があると思っている。ありがとう。でも、これ以上無様な姿を見せられない。すまない。さよなら。]
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乃木坂side
真夏「そ、そういうことだって。」
全員泣いている。
早川「わぁ〜!!津田さ〜ん!!」
金川「津田さ〜ん!!」
梅澤「よしよし。」
新内「私たちしかいないから盛大に泣きなさい。」
津田に懐いていたメンバーは、泣いている。
山下「飛鳥さんも泣きます?」
飛鳥「泣かないよ。山が泣きな。」
強がっているメンバーもちらほら。
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櫻坂side
菅井「あ、グスッ。」
茜「友香、もういいよ。大丈夫。」
菅井「う、うぅ・・・」
小林「泣いていいよ。私たちしかいないからいいよ。」
菅井が泣き出す。
それを見て、2期生たちが泣く。
理佐「はぁ〜、津田君も嫌な置き土産を置いていったね。」
小林「どうしようか・・・土生ちゃん。」
土生「わかった〜。みんな〜。」
茜「さすが、イケメン。あとは・・・」
里奈「私もやります!」
小林「よろしく。」
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日向坂side
高瀬「としちゃん?」
影山「京子〜?」
東村「さっきよりひどなったで?」
美玲「あちゃ〜、お仕事に響きそ〜。」
久美「それに菜緒も・・・」
宮田や金村に慰めてもらっている。
潮「津田君も相当な決意だったと思うよ。」
久美「そうだと思うよ。けど、何か一言欲しかったな〜。」
美玲「そうだよ!次会った時は、みんなで怒ろうね!」
久美「そうだね。みんな!!収録だよ!!元気に行くよ!!」
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津田「ディ!くっしゅん!花粉症か?」
坂道たちが、噂をしているとは知らない。

満腹定食 ( 2021/08/26(木) 18:36 )