新人警察官は駆け上がる





































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第33章 その先に見えたもの
雲行き怪し
病院の廊下が騒がしい。
勢いよく扉が開く。
母「雄介!!」
父「起きたんか?!」
津田「くちゃくちゃ。あ、おかん、おとん。」
めちゃくちゃ飯を食っていた。
病院食が足りなかったので、平松に頼んでコンビニで適当に買ってきてもらった。
母「はぁ〜、よかった・・・」
父「起きるんやったらすぐに起きろや!!」
座り込むおかんと怒鳴るおとん。
津田「そんなん無理やわ・・・」
母「はぁ〜、もう覚悟してたって言ったけど、ほんまに死にかけるとかやめてや。」
津田「すまん。」
父「で、いつ退院なんや?」
津田「足のリビングがあるから、3週間後って言われたわ。あれ?橋本さんは?」
母「ここ来る前に、仕事先から連絡入ったから、仕事に行ったで。」
津田「そうか・・・」
ちなみに菅井さん達は、仕事のため帰っていった。
めちゃくちゃここにいたそうだったが、仕事に影響してはいけないので行かした。
平松は、杉山が助けて欲しいと連絡が入ったと言い、帰っていった。
コンコンっとノックの音がした。
津田「どうぞっ。」
「失礼します。」
津田「あ、先生。」
俺の左膝の手術を進めた先生が入ってきた。
手術は、この先生がやったんだろう。
「久しぶりですね。津田君。」
津田「え?!杉下校長?!」
杉下「はい、目を覚ましてくれてよかったです。」
津田「なんで?!」
父「あ、警察学校でお世話になった先生か。」
母「あの節は、ありがとうございました。」
杉下「いえいえ、ご両親もお元気で何よりです。」
「あの〜?いいですか?」
杉下「あ、すいません。担当医さんが来たということは、津田君の怪我の具合ですか?」
「はい。あの〜、津田さん・・・」
津田「はい?」
〜〜〜〜
平松side
津田に嘘をついて、病院を後にした。
電話がかかってきたのだ。
杉山でも川辺さんでもない。
十津川署長からだ。
有給明けに杉山と署長室へ来いとのこと。
Prrr
杉山『どうした?平松。』
平松「署長から連絡が来た。」
杉山『え、マジかよ。』
平松「マジだ。明日だな、署長室にいくぞ。」
杉山『わかった。川辺さんには?』
平松「俺が連絡入れておく。たぶん津田と俺たちの件だろう。」
杉山『はぁ〜、仕方ねぇーと思う。腹括ろうぜ?』
平松「わかってる。けど、津田に関しては・・・」
杉山『その時は、その時だって。署長の話聞いてからにしようぜ。』
平松「わかった。」
杉山『じゃ、明日な。』
平松「あぁ。」
何言われるか分からないが、津田も怖い思いをしている。
だったら、俺たちの番だ。
ーーーー
杉山side
杉山「なぁ、震えるぞ。」
平松「し、仕方ないだろ。」
平松からの連絡をもらって1日が経った。
平松が怯えている。
何言われているのか、わかっているようだ。
俺は、勉強とそこら辺の察知能力がない。
だが、津田は・・・
津田(そこら辺ないのもいいことや。周りに影響されないで、自分の筋通したいなら変えるな。)
だから、今の俺があると思う。
まぁ、祭りの見回りでたこ焼き食べて怒られて、太陽町交番に来たんだけどな。
津田にも怒られた。
杉山「よし、行くか。」
平松「あぁ。」
署長室に入る。
コンコンコン
「入りなさい。」
平松・杉山「失礼します!」
署長室に入る。
十津川「呼び出してすまない。」
平松「いえ、ご用件はなんでしょうか?」
十津川「そこのソファーに座りなさい。」
杉山「失礼します。」
ソファーに座る。
十津川「早速、本題に入ろう。1週間後に本部に呼び出されることになった。」
平松「え?俺たちですか?」
十津川「あぁ、津田は病院から出れないと杉下警視正から聞いた。それで私とお前たちで、本部に行くことになった。」
杉山「それって、もしかして・・・」
十津川「あぁ、事実確認をした後にお前たちの処分を決めると言われた。だが、お前たちが感じ取ってるようにほぼクビ宣告ををされると思う。」
俺たちは、どう足掻いてもクビは避けられないらしい。

満腹定食 ( 2021/08/23(月) 07:45 )