新人警察官は駆け上がる





































小説トップ
第33章 その先に見えたもの
約6年積み上げたもの
平松side
手術室が騒がしい。
杉山「どうしたんだ?」
平松「津田に何かあったのか?」
「どうしましたか?」
杉山「いや、ちょっと・・・って!杉下校長!!」
平松「何故ここに?!」
杉下「いや〜、私の元生徒が病院に運ばれたと聞きましてね。それに津田君にお客さんがいましてね。」
杉山「あ!坂道グループだ!」
平松「おい!病院だぞ!」
杉下「こらこら、落ち着きなさい。」
杉山「す、すいません。」
金村「あの!津田さんは?!」
平松「いや、さっきから手術室が騒がしいんだよ。何かあったかは、わからないが・・・」
バタン!と手術室の扉が開く。
杉下「どうしましたか?」
「すいません!輸血が足りない状態でして!」
平松「え?!あ、確か、津田はB型だ!」
「はい!お願いします!血を分けてください!」
杉山「俺は、B型だ!すぐにやってくれ!」
「でも!あなたは・・・」
杉山「外傷はないから!早く!!」
「わ、わかりました!」
真夏「私もB型です!」
怜奈「私もです!少ないかもしれませんが、取ってください!」
大沼「私もお願いします!」
森田「津田さんのためにお願いします!」
久美「日向でB型の人!!」
高本「わたし!血ならあげるよ!めいめいを助けてくれたもの!」
河田「陽菜も!」
坂道グループが協力してくれるみたいだ。
橋本「もしもし?!北村君、至急B型でお酒飲んでない人を日向坂病院に行くように指示して!津田君が危ないの!私も血を取るから!お願い!」
平松「あいつ、5年強でどんだけ守ってきたんだよ・・・」
津田には、いつも驚かされていた。
小夏ちゃんのために教官に刃向かい続けたり、違反行為をしてまで人を守ろうとしたりして、側から見ればとんでもない馬鹿な人間かもしれないが、津田は自身の正義を貫いた強い人間だ。
杉下「津田君は、いい警察官になりましたね。」
平松「それよりも、よく津田を辞めさせなかったですね。杉下校長。」
杉下「えぇ、それよりも相手が悪いですからね。それを放っておいた我々に責任がありますからね。」
平松「そう言える杉下校長もすごいと思いますけどね。」
杉下「そうですか、それよりも津田君の意識が回復するのを待ちましょう。」
平松「はい。」
〜〜〜〜
あれ、真っ暗だ。
それにどこかへ落ちている感じがする。
俺、どうなるんだ?
それよりも、このまま落ちてった方がいいかもな。
今回の首謀者を死なせてしまった。
それだったら、俺も死んだ・・・ん?
「津田君!帰ってきて!」
「津田さん!まだ一緒に居たいよ!」
「おい!津田!死ぬんじゃねぇーぞ!まだやり残したことあるんだろうが!」
俺を呼んでいる?
何故だ?
「こんな形でいなくならないでよ!!私と一緒に居てよ!!」
うるせぇーな、そっちに行くから待ってろ。
〜〜〜〜
坂道side
白石「ななみん!」
松村「輸血場所は?!」
平松「え?!白石さんに松村さんじゃん!!」
白石「あ、どうも。それより津田君は?!」
平松「まだ手術中です!まだ輸血が必要で・・・」
松村「早く行くわ!」
平松「お願いします!」
やっぱ、津田すげぇわ。

■筆者メッセージ
津田が警察官に拘っている理由は、第14章の01「久々のサシ飲み」で、書いてますのでお読みください。
あとリクエスト来てました。
この章のどこかで出します。
それまでお待ちください。
満腹定食 ( 2021/08/21(土) 19:28 )