悪運尽きる
『く、来るな!来るなら!』
橋本『きゃ!』
刃物を突き立てて橋本さんを人質に取る。
しかし、顔は怯えている。
津田「そんなことしても無駄じゃボケ!!」
俺は、操縦席のガラスを殴る。
だが、割れなかった。
『へ、無駄・・・』
そんなこと関係なく俺は、殴り続ける。
それを見て、怖気付いたのか刃物を持った手が震えている。
『お、おい!この女がどうなっても・・・』
ヒビが入るまで殴る。
少しずつガラスから音が鳴る。
『お、おい!やめろ!』
ピキッ!ピキッ!
『ぼ、防弾ガラスだぞ?!』
ガラッシャン!
ガラスが割れる。
「嘘だろ!」
津田「お前が、したことを反省しやがれや!」
渾身の力で殴る。
「ごぉ?!いっ!」
腕の重みと感情が重なって、運転者は気絶する。
津田「はぁ、はぁ、すまん。助けるのが遅れた。」
橋本「お、遅いよ!」
俺は扉を開け、橋本さんを助け出す。
平松「津田〜!!」
平松が駆け寄ってくる。
津田「すまん、人質を頼む。」
平松「わかった!って、よりブースターは、どうやって使うんだ?」
津田「肩甲骨寄せたら使えるぞ!」
平松「肩甲骨を・・・お?!」
飛んでくる。
津田「そのまま維持してくれ。」
平松「了解!」
津田「さ、早く。」
橋本「津田君は?」
津田「後から行く。早く。」
橋本「あ、うん。」
津田「平松、頼んだ。」
平松「あいよ。では、いきましょうか。」
平松は、橋本さんを抱いて降りていく。
津田「おし、俺は・・・いっ!」
左足を引きずりながら、主犯者を捕まえにいく。
気絶しているため、時間がかかりそうだ。
津田「うっし、いって!」
ピピッ!
津田「ん?」
『操縦者ニ異変ヲ感ジタメ、データヲ消去シ、自爆シマス。』
津田「はぁ?!」
ピピッ!
『1分後ニ爆破シマス。』
津田「やべぇ!いっ!」
ブースターを使い、ストーラーから降りる。
降りると、パトカー等々来ている。
津田「やばい!早く伝えないと!」
ブースターを使い、移動しようとするが・・・
少しトレーラーから離れたところでプシュッ!と音を立てて、止まる。
津田「え?ガス欠?なんで?!」
俺の周りを見ると液体が溢れていた。
いつのまにか、ブースターから穴が空き、燃料が漏れていた。
津田「うわ〜、終わった。」
すまん、死んだわ。
〜〜〜〜
坂道side
パトカーを止めてもらい、橋本の安否を確認する。
真夏「ななみん!」
飛鳥「無事だったんだ!」
橋本「心配かけてごめんね。」
生田「心配したんだよ!」
坂道メンバー全員が橋本の元へ駆け寄る。
平松「はぁ〜、疲れた・・・」
黒田「平松さ〜ん!」
平松「黒田さん!」
黒田「やっと来れた。」
平松「では、このまま・・・」
「お疲れだったようだな。」
平松「と、十津川署長!!」
十津川「ご苦労だったが、また無断で動いたみたいだな。杉山から聞いたぞ。」
平松「す、すいません!」
十津川「まぁ、いい。杉山は、病院に向かってもらった。こちらは?」
平松「あ、はい!黒田さんです!」
黒田「あの巨大ロボの協力者の黒田正樹と申します。わかる範囲で話させていただきます。」
十津川「わかった。では、こちらに。それで、津田は?
平松「津田は、あそこ・・・ん?」
津田は、道路の真ん中に立って、こっちを見ている。
十津川「どうしたんだ?巨大ロボに行き、犯人を捕らえよ!」
「「「はっ!!」」」
警察官達が、巨大ロボに向かっていく。
それなのに津田は、動こうとしない。
平松「どうしたんだ?」
津田に目をやると、何故か少し笑っていた。その後に津田は、巨大ロボに向く。
平松「おい!つ・・・」
巨大な爆発音が鳴り響く。
その影響で爆風と黒煙が吹く。
十津川「お?!」
平松「なんで?」
少ししてから爆風が収まる。
平松「はぁ!津田は?!」
津田がいた方向を見る。
爆風に飛ばされたのが、倒れている。
よく見ると何かがおかしい。
平松「え、あ・・・津田!!」
橋本「え?嘘でしょ?」
橋本も走り出す。
津田は爆風で飛ばされた破片が、刺さっていた。
〜〜〜〜
あれ、なんか身体が痛い。
ストーラーが爆発して・・・
え?血?あ・・・刺さったのか・・・
平松「津田!!」
橋本「津田君!!」
平松と橋本さんの声が聞こえるが、なんか眠たい。
すまん、寝させてくれ・・・
そのまま意識を失う。
〜〜〜〜
橋本side
平松「おい!津田!しっかりしろ!」
身体を揺らすが起きる気配がない。
橋本「う、嘘だよね・・・ねぇ!起きてよ!津田君!ねぇってば!!」
声をかけても、起きない。
平松「誰か!救急車を!!早く!!」
橋本「お、起きてよ・・・」
この死ぬのなんてやめてよ・・・
ねぇ、津田君・・・