新人警察官は駆け上がる





































小説トップ
第30章 酒しか勝たん!
紅葉を見に行こうよう
久々のバイクに乗っている。
時期的に風は冷たいが、これくらいがバイク乗りには、ちょうどいい。
「なぁ、どこまで行くん?」
津田「もう少しで着くから楽しみにしてろ。」
今日は、後ろに乗せてはなく、サイドカーに乗せている。
理由は、運動神経があんまりよろしくないからだ。
津田「ほら、見えてきたぞ。」
「わぁ〜!綺麗!」
赤や黄色に染まった落ち葉がひらひらと落ちる。
そう、日向坂区で有名な紅葉スポット。
時期的には、少し遅いと思うが、まだ木々に葉っぱがついている。
津田「動画でいいから携帯で取れよ。」
「うん、わかった。」
サイドカーの中で携帯を取り出して、とり始める。
津田「もう少しで休憩だから、そこまで撮ってろ。」
「はーい。」
〜〜〜〜
津田「ふぅ〜。いや〜、登ってきたな〜。」
山の上にある休憩場に着き、バイクを停める。
下から見るより山の上から見ると、全体を見渡せて、さらに紅葉も綺麗に見える。
「ほんまに綺麗やな。」
津田「来てよかっただろ。高瀬さん。」
高瀬「うん!めちゃくちゃいい!!」
高瀬さんが1人で来るって言ったので、どこか行こうとなった。
それでたまたまテレビで見かけた日向坂区の紅葉を見ようとなった。
津田「いや〜、いい景色。」
高瀬「ここで、ご飯食べれたら最高やねんけどな〜。」
津田「って、言うと思ったわ。弁当作ってあるから待ってろ。」
高瀬「ほんまに?!嬉しい!」
津田「あそこのベンチで食おうか。」
高瀬「うん!」
ベンチに座り、リュックから弁当を出す。
津田「ほら、食え。」
高瀬「美味しそう!!」
稲荷寿司、唐揚げ、卵焼き、赤ウインナー、コーンバター、茹でたブロッコリーを入れてある。
高瀬「いただきます!うん!美味しい!」
津田「お茶も用意してあるぞ。ぬるいけどな。」
高瀬「この時期のぬるさは、ええと思うで。」
津田「やろ?とりあえず。」
稲荷寿司を食べる。
我ながら、うまくできている。
津田「うめぇ〜。」
景色もいいから、よりうまく感じる。
高瀬「こんなお休みの日もええよな。」
津田「そうだな。久々に外で飯食うかもな。」
高瀬「え?いつぶりなん?」
津田「確か〜、2年前とか?」
高瀬「嘘やん。あ、そうか。津田さんとこ、いっぱい人来るもんな。」
津田「そうやな。外で、食うことはほぼない。でも、楽しいからええねんけどな。」
高瀬「聞いててわかるもん。津田さんのところに行った人たちは、なんだかパフォーマンスが上がっている気がするもん。」
津田「ほんまかよ。まぁ、ストレス発散になっているからじゃねぇーか?」
高瀬「そうかも知れんけど、津田さんのご飯って本当に元気が出るやで?」
津田「よぅ言われるわ。何にもしてないんやけどな。」
高瀬「ほんまに?」
津田「あぁ。もう少し走って早めに晩飯食いに行くか。この先にいいうどん屋があるらしいし。」
高瀬「それは、行かなあかんな。早く行こう。」
津田「めっちゃ乗り気やん。」
高瀬「うどんは、正義やからね。」
津田「はいはい。ほら、ヘルメット。」
高瀬「うん。」
弁当を食い終えて、また走り出す。
家に帰る途中にいいうどん屋があるって聞いたことあるからそこに行こうと思う。
まぁ、こんな休日もいいだろう。

満腹定食 ( 2021/08/09(月) 23:07 )