新人警察官は駆け上がる





































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第23章 自分の不幸事は笑い話しろ
笑っとけばなんとかなる
杉山「津田、犯人逮捕したぞ。」
平松「そうだぞ。これが手錠かけたんだぞ。」
出勤すると杉山と平松が、ドヤ顔で俺に言って来た。
津田「お、おぉ、ありがとう。」
杉山「なんだよ。嬉しがれよ。」
平松「まぁ、津田はこうなると思ってたよ。」
杉山「ちぇ、でも平松と一緒にパトロールしなくていいわ。」
平松「なんだと?」
杉山「やるか?この野郎。」
川辺「はい、そこまで。津田君は、怪我が完治するまで、パトロールは控えてください。なので、杉山君と平松君、お願いしますね。」
杉山「そ、そんな〜。」
平松「胃に穴が開きそう・・・」
川辺「早く行きなさい。」
杉山・平松「はぁ〜い。」
不貞腐れてパトカーに乗る2人。
津田「あの、川辺さん。」
川辺「はい?」
津田「ズボンのサイズを上げたいんですけど・・・」
川辺「太られましたか?」
津田「い、いえ。あの、膝の調子が悪いのでここ数ヶ月サポーターをつけて勤務しようかと・・・」
川辺「あぁ〜、なるほど。こちらから本部に連絡します。」
津田「すいません。ありがとうございます。」
川辺「いえいえ、あと津田君。」
津田「はい?」
川辺「無理してはいけますよ?」
津田「え?」
川辺「君は、無理はしていいというタイプなので、身体を壊しそうなんですよ。だから、心配なんですよ。」
津田「い、いや〜。あはは〜・・・」
川辺「笑って誤魔化してダメです。身体を労りなさい。」
津田「わかりました・・・」
川辺「よろしい。」
ーーーー
橋本「で、どうなの?」
津田「傷口が治って来ているからそろそろ頭洗っていいって。」
橋本「やっとね。」
津田「そうだな。」
酒を飲みながら、橋本さんと話している。
飯は鯵の南蛮漬け、タコと豆腐の煮物、やみつきキャベツ、だし巻き。
ビールではなく、おとんからもらった鳥飼を出している。
橋本「ねぇ。」
津田「ん?」
橋本「暗くない?」
津田「なんで?」
橋本「悩みでもある顔をしてるからよ。」
津田「悩みなんてないな。見当たらん。」
橋本「嘘ね。無理して笑ってるよね?」
津田「全然?」
橋本「あの子たちに影響するの?」
津田「しないな。俺自身の問題。だから、笑っているんだよ。」
橋本「そう、ならここまでにしとく。」
津田「へいへい。」
橋本「そのかわり、わかってるよね?」
津田「うぇ・・・」
はい、こってり搾り取られました。
ヤってる最中でも聞いてきたが、俺は、絶対に言わなかった。


■筆者メッセージ
次の章に行きます。
日常回ですね
満腹定食 ( 2021/07/11(日) 22:49 )