新人警察官は駆け上がる





































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第17章 それでも酒を飲む
無駄だと思うが役に立つ
津田「で、怒られたから俺のところに来たのか?」
天「うん。」
天ちゃんが俺の部屋に来た。
理由を聞くとそろそろテスト期間だそうで、勉強しなさいと言われ続けて、勉強をしなくなって激怒されて、俺の部屋に来たのだ。
津田「気持ちはわかるが、学生の仕事はなんだ?」
天「べ、勉強すること・・・」
津田「わかっているならいいさ。けど、何のために勉強している?」
天「ん〜、なんで?」
津田「自分のためであり、これから社会に出ていった時に必要になるからだ。」
天「どうして?」
津田「天ちゃんみたいなアイドルの仕事じゃなくて、サラリーマンみたいな人を想像してみ?」
天「う、うん。」
津田「その人達は、朝から晩までパソコンに向かって仕事をしてることが多いだろ?」
天「うん。」
津田「それを習慣づけるためにやっているんや。まぁ、俺も基本は机の上で書類作ってるとかもあるしな。」
天「でも、今の勉強は社会の役に立たないじゃん?」
津田「そうだな。役に立たないが、追求したいことはあるか?」
天「ない。」
津田「だろうな。だけどな、世の中には、一つのことを追求したい人間もいるんだよ。そんな奴らが研究所に入っていろんな実験をしたり、調べ物をしているんだよ。だから、一概に勉強が役に立たないって言えないんだよ。」
天「そうなんだ。」
津田「嫌だと思うが、これも社会勉強だと思って授業やテストを受けな。あと1年?2年?まぁ、どっちにしろ、勉強はしとけ。わかったな?」
天「は〜い。」
津田「別に完璧を求めているわけじゃないんだから、平均点を狙えれるように勉強しろ。バカって言われたくないだろ?」
天「それは、やだ。」
津田「だろ?ここでも少しでもいいからノート見返すか、参考書の問題問いとけ。その間に飯作るわ。」
天「やった〜!」
〜〜〜〜
津田「ほら、食え。」
天「は〜い。」
エビチャーハンと卵スープを出す。
天「いただきまーす!ん〜!美味しい!」
津田「食い終わったら、送ってやるからみんなに謝れよ?」
天「許してくれるかな?」
津田「反省の色を見せたらな。それにまだ勉強を無駄だと思っていてもダメだな。」
天「う〜ん。」
津田「無駄だと思っているものが時には、必要なことだと気付かされた時は遅いって言っておくわ。これだけは、頭に入れておけ。」
天「難しい〜。」
津田「あと数年すればわかるわ。これは、年齢が解決してくれる。」
天「は〜い。」
勉強は大事だ。
嫌いかもしれないが、後々大事だと気づく。
そうやって生きてきた人間は、何かを後悔している。
俺みたいにな。

満腹定食 ( 2021/06/24(木) 12:16 )