新人警察官は駆け上がる





































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第12章 俺の身体はビールで出来ている
俺には選べん
夜勤を終えて仮眠を取り、昼に起きる。
今日の晩飯の材料を買いに行くか。
津田「久々にバイク乗るか・・・」
と、扉を開けると見慣れた4人組が廊下を歩いていた。
早川「やっほ〜!津田さん!!」
遠藤「また、来ちゃいました。」
賀喜「材料は買って来ましたよ!」
金川「ビールもありますよね?!」
津田「はぁ〜、まぁいいか。ほら、入れよ。」
4人を部屋に入れる。
津田「お前ら、こないだで休み無くなったんじゃないのか?」
早川「たまたまお休みになってん!津田さん!お鍋食べたい!」
賀喜「ちゃんと自分たちが食べたい物を買って来ました!」
スーパーの袋を見るとキムチ鍋の素が見えた。
津田「お?いいじゃねぇーか。作るか。」
と炊事場へ向かうと
ピンポーン
津田「ん?誰だ?」
扉を開けに行く。
津田「はぁ〜い、誰・・・おっと、関さんに森田さん。」
関「こんにちわ〜、津田さんのお料理食べたく。」
森田「私も、これからお休みにないので元気をつけようと・・・」
他にも2人いる。
津田「で、あとお二人は?」
「はい!琵琶湖が・・・」
津田「おっとっと?!近所迷惑になるから名前だけね?」
「あ、すいません。武元唯衣です!」
「私は、井上梨名です!会長に誘われて来ました!」
津田「大勢だな〜。まぁいいか。」
森田「大勢?」
早川「津田さ〜ん、誰な・・・あ、関ちゃん!それにひかるちゃんに唯衣ちゃんに梨名ちゃんも!!」
武元「聖来ちゃん!!」
何かと大騒ぎしそうな予感だな。
〜〜〜〜
津田「部屋に入れたものの。こりゃ・・・うん。」
俺の部屋に8人入っている。
ソファーとテーブルを使って、余裕がない。
津田「それでだ。聖来達はキムチで、関さん達は?」
関「水炊きをと・・・」
森田「材料は買っておきました!」
早川「えぇ〜!!津田さ〜ん、この季節はキムチやんな?」
武元「キムチもいいけど、水炊きも食べたいな〜。」
金川「キムチがいい!」
井上「いや!水炊き!」
ちょっとずつ小競り合いが始まる。
早川「津田さん!!」
森田「決めてください!!」
津田「えぇ〜、俺はどっちでもいいんだが、ガスコンロがなぁ〜。」
そう、俺の部屋にはガスコンロが1台しかない。
鍋を作ろうにも1つしか作れない。
津田「どうするか〜。」
ない頭を使う。
解決策は・・・
津田「あ、そういえば・・・」
おもむろに炊事場の収納を開ける。
賀喜「津田さん?」
関「どうしたん?」
津田「あった。」
俺が出して来たのは、IHコンロ。
コンセントが有れば使えるやつだ。
津田「うっし、料理したことあるやつ手ェ挙げろ。」
早川、賀喜、遠藤、武元、井上が手を挙げる。
津田「よっし、手伝え。包丁もまな板もあるから材料切ったり、煮込んだりするの手伝え。」
「「「は〜い!」」」
津田「で、3人は、炭酸水を買ってこい。1.5リットルを3本くらいだな。」
金川「はい!お菓子は・・・」
津田「いらねぇーよ!ばか!」
金川「あいた!」
津田「うっし!取り掛かるぞ!」
「「「おぉー!!」」」
〜〜〜〜
津田「はぁ〜、疲れた。」
IHコンロにキムチ鍋、ガスコンロに水炊きに使う。
早川「食べていい?!」
津田「あぁ。」
金川「その前にビールちょうだい!」
井上「あの〜、甘いお酒はありますか?」
津田「よ〜し、ちょっと待ってな。ビールがいいやつ。」
武元、井上、森田以外手を挙げる。
津田「ちょっと待ってな。」
今日出すビールは、南信州ビール インディアペールエール。
りんごのビールとは違い、ホップの使用量が通常の4倍である為、南信州ビールシリーズの中では一番苦味の効いた中濃色ビールだ。
間違えて3本買っていたが、今回で全部消費できそうだ。
津田「先にビールな。サワーはっと・・・」
前回原田さんに出した沖縄んブルーを出す。
津田「はい、サワー。」
武元「えぇ!青色じゃん!」
井上「ハワイアンブルーやん!」
森田「うわ〜!!」
早川「それじゃ!かんぱ〜い!」
「「「かんぱ〜い!」」」
武元「美味い!!」
井上「なにこれ!!ジュースやん!」
賀喜「ん〜!美味しい〜!!」
関「苦味の中に甘みがある。不思議〜。」
遠藤「これならいくらでも飲めちゃいますね。」
津田「ほら、料理にも手をつけろ。」
金川「いただき!!」
早川「あ!やんちゃんずるい!」
井上「会長!よそいますよ!」
関「梨名ちゃん、ここではやめてよ〜。」
森田「おふおふ。」
武元「るんちゃん、ゆっくりでええで?」
うるさくなると思っていたが、鍋を前にして静かに食っている。
俺もビールと鍋を食う。
まずは水炊き。
出汁や野菜に鶏の旨みが滲み出ている。
それをビールで流し込む。
津田「くぅ〜!まい!」
次は、キムチ。
キムチの辛さを豚バラの甘さや白菜の甘みを引き立てている。
津田「ん〜!これも美味い!」
〜〜〜〜
締めのうどんも食べ終わり、片付けをする。
何人かは、手伝ってくれたので早く終わった。
津田「ん〜!はぁ、疲れた。」
早川「けど!美味しかったで!」
森田「これで年末まで頑張れそうです。」
遠藤「やっぱ津田さんはすごいですね。」
津田「そんな力は俺にありません。」
武元「またまた〜。」
津田「お前は、最初からグイグイくるよな。」
井上「ちゅけもんは、ずっと元気やからな。」
津田「ほら、遅くなるから早く帰れよ〜。」
「「「はぁ〜い!!」」」
別々のグループなんだが、なんだかんだで仲がいいんだな。
ビールも消費できたし、よかったわ。

満腹定食 ( 2021/06/13(日) 18:52 )