新人警察官は駆け上がる





































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第11章 倒れてきたあの子は・・・
菅井さんってすごいらしい
熊谷「津田〜、この間女の子から連絡先聞いてきたのに断ったんだって?」
津田「え?はい。仕事中でしたし、断りましたよ。」
熊谷「馬鹿だな〜。それくらい見逃してやったのによ〜。上から話聞いてたけど固いな〜。」
津田「だからって、連絡先に聞くのは違うでしょ?」
熊谷「だめだこりゃ。」
村井「まぁ、津田の言っている言葉が正しいな。ほら、パトロール行ってこい。」
熊谷「そんな時間ですか。では、行ってきま〜す。」
津田「待ってくださいよ〜。」
〜〜〜〜
津田「最近、事件は起きませんね。」
熊谷「起きて欲しそうに言うんじゃねぇーよ。こういう何もない日を作るために俺たちがいるんだろ?」
津田「そうですね。やっとここにも平穏が訪れているっていいなって。」
熊谷「わかっているなら、ちゃんと周り見とけよ。」
津田「はい!」
ここ最近は、不気味なくらい事件が起きていない。
このまま静かな時間が過ぎればいいと思う。
熊谷「それに津田。あの菅井さんって女性、相当すごいらしいぞ?」
津田「そうなんすか?」
熊谷「あぁ、なんでもアイドルやってて実家も相当な金持ちらしいぞ。」
津田「へぇ〜、よく聞く話ですね。」
熊谷「それなのに性格も良くて、グループのために頑張っているだってよ。」
津田「そうなんですね。」
熊谷「反応薄いな〜。」
津田「俺には、乃木坂がいますんで。それにそれ以外のアイドルはあんまり・・・」
熊谷「そういえばそうだったな。まぁ、乃木坂を知っているならそのうち知るだろうよ。ついでに飯買って帰るか。」
津田「お?いいっすね!どこ買いにきますか?」
〜〜〜〜
日勤を終えて、新しく借りた部屋に帰る。
櫻坂区は繁華街が近くにあるため相場より安く部屋を借りれた。
それに家賃補助もしてくれるのであんまり家に金をかけやずに済むのはラッキーだ。
津田「酒は、明日飲めるし何作ろうかな。」
スーパーの袋を揺らしながら部屋に帰る。
「じゃ!唐揚げ作って!」
津田「そんな片付けに時間がか・・・って!誰だ!」
振り返るとちょっと前に泣きそうな顔をして俺に会った奴がいた。
津田「はや・・・」
早川「聖来って呼んでって言ったやん!」
津田「はぁ〜、なんでいるんだよ。」
早川「明日お休みもらったから来たんやで!そろそろ津田さんに会いたいと思って!」
津田「そうかい。俺明日も仕事やから部屋で勝手にゆっくりしとけ。」
早川「そうなん?!それやったら来る意味なかったやん・・・」
津田「それやったら帰っていいぞ〜。」
早川「やだ、津田さんのご飯食べたい。」
津田「どっちやねん。ほら、入るぞ。」
早川「やった〜!」
〜〜〜〜
早川「ごちそうさまでした!」
津田「お粗末。ん、しょ。」
飯も食い終わり、食後にぬるめのお茶を出す。
最近少しずつ寒くなってきているからこれくらいでいいだろう。
津田「なぁ、聖来。」
早川「何?」
津田「菅井さんってお前から見てどんな人だ?」
早川「ん〜、強くて綺麗な人ってイメージ。今の櫻坂ってグループやけど少し前に欅坂ってグループがあってんけど、欅坂をよくするためって言って欅坂としての活動を終わらせたんやけど、そこから新しく櫻坂っていうグループを良くするために頑張ろうと活動している人かな。それに家も相当なお金持ちらしくて、趣味は乗馬って聞いてるで。」
津田「ほほぅ〜、そうなんや。」
早川「その前になんで菅井さんの名前出てきたん?」
津田「ん?この間な、たまたま交番に来たんだよ。それに少し前に会ったこともあるし。」
早川「もう櫻坂に心変わりしたん?!」
津田「そんなわけねぇーだろ。少し気になってな。」
早川「ならよかった〜。津田さんは、ずっと聖来推しやろ?」
津田「それはどうかな。お前さんの行動次第で菅井さんを推すかもな。」
早川「ちょっと?!なんでよ!!」
まぁ、聞いて損はなかったな。
けど、電話番号を言ってこようとしたのはなんでやろ。

満腹定食 ( 2021/06/11(金) 08:24 )