第6章
03
「優ちゃん歌上手いじゃん。」
「たまに行くとあれ歌うんだよ。」
「優ちゃんが女性の歌歌うとは思わなかった。優ちゃんの意外な一面見れた。」
「そうだな。」

優希と美桜は飲み物を取りに行っていた。特に優希は喉が渇ききっていた。

(久々に歌ったから喉カラカラ…めっちゃ緊張したもんなぁ。)

飲み物を入れ優希は戻ろうとした。が…

「優ちゃんトイレ行きたい。」
「行ってこいよ。俺先に戻ってるから。」
「優ちゃん付いて来てよ。」
「付いて来てって…」

拒んだ優希だが、結局トイレまで付いて来た。やっぱ優希は断りきれないタイプだった。

「ここで待ってるから早く行けよ。」
「優ちゃんこっちのトイレ。」

美桜が入ったのは女子トイレではなく、障害者トイレだった。優希は飲み物を零しそうになった。

「馬鹿か美桜、女子トイレ入れよ。何で障害者トイレなんか…」
「優ちゃん…しよ?」
「止せって…みんな怪しむって。はやく済ましてみんなのとこに…」
「だって最近してないじゃん。私…溜まりに溜まってるから…優ちゃんの欲しい。」
「はぁ…」

優希は頭を抱えた。美桜がここまで変態になるとは思いもしなかった。

「わかったよ、パパッと済ませるぞ。」
「うん。優ちゃん大好き!」
「ほんとはトイレなんか行く気なかったんだろ?」
「えへへ…」

その頃悠太らは…

「イェーイ!美瑠ちゃんと岡田さんよかったよ。」
「美瑠、私はもう歌わん。」
「えー、次また歌おうよ。」
「嫌だ。」
「岡田さんも優希と一緒で、カラオケあまり好きじゃないんだね。」
「みたいだね。」
「それにしても優希と美桜ちゃん遅くない?」
「確かに。」
「トイレ行ってるかもよ、ついでで。」
「私様子見てくる。」
「らぶたん1人で大丈夫?」
「迷子になってるかもしれないし。」

というわけで愛佳は優希達を探しに行った。

夜明け前 ( 2018/09/05(水) 16:17 )