第4章
05
Wデートもいよいよ大詰め…

「そろそろ帰るか?」
「優希つれないなぁ…これからだろこれから。」
「後何があるんだよ?」
「あるだろ。あんなことやこんなこと…」
「夏みたいにイベントないだろ?クリスマスも終わったし正月も終わったし…後俺らのイベントって卒業式だけだろ?」
「まあまあ優希君、せっかくなんだし4人でホテルに泊まろうよ。」
「麻友ちゃんいいねー!優ちゃんも賛成でしょ?」
「悠太が帰りたくない理由はこれか…」
「優希なら勘付いてるかなってよ。」
「やっぱ馬鹿だな悠太。」
「うるせー!」

大詰めではなく結局4人でホテルに泊まることに。と言っても、ホテルはもちろん…

「久しぶりのラブホだよ。」
「私も久しぶり。優ちゃんもそうでしょ?」
「まあな。」
(てか、俺ついこの前姉ちゃんと入ったんだけど…言うとややこしくなるからやめよ。)
「優希、お前何か企んでるな?」
「アホなことを…企んでるのはお前だろ悠太。言っとくが悠太、美桜に変なしたらしばくからな?」
「怖いわ優希、ガチで言うな。」

4人はホテルに入ったが、早々優希は立ち止まった。

「どうした優希?」
「電話だ、姉ちゃんからだ。先行ってて。」

優希は一旦ホテルのロビーを出た。悠太ら3人は更に中に進んだが、今度は悠太が立ち止まった。

「悠太どうしたの?」
「やべ…今日親に早く帰って来いって言われたんだ。すっかり忘れてた…」
「えー…あんだけ自分で言っといて?」
「すまない麻友と美桜ちゃん。」

悠太は平謝り、今日楽しすぎてすっかり今晩の予定を忘れていた。

「優希君には言っとくから早く帰りなよ。お父さんら怒ってるかもよ?」
「そうだよな…悪い2人とも。優希にも言っといて。」

悠太は去っていった。

「はぁ…悠太ったら。」
「悠太君らしい。」
「ごめんね美桜ちゃん。」
「いいよ、それより部屋行こ?あ…でも、別だったよね。じゃ…明日。」

2人はそれぞれ別の部屋へ…一方悠太はホテルのロビーを出た。ちょうど優希が部屋に向かうとこだった。

「悠太忘れもんか?」
「違うんだよ、今日これから予定あるのすっかり忘れてたんだよ。」
「は?じゃあ今から帰るとこか?」
「すまん優希。」

悠太はまた平謝りし瞬く間に去って行った。

「張本人が帰るとかありえないだろ…てか、美桜何号室なんだ?麻友も知らんし…悠太に聞けばよかった。とりあえず、店の人に聞くか。」

優希は部屋へと向かった。

夜明け前 ( 2018/07/13(金) 18:06 )