第1章
01
遂に迎えた3学期。優希はいつものように登校する。だが、2学期の途中から変わったのは転校して来た遥と一緒に登校していることだ。

「冬休みってあっという間だよね。」
「そうだね。もう卒業だよ俺ら、なんかあっという間だな。」
「優希君は進学するの?」
「あ〜…それねぇ、まぁ多分進学だと思う。」
「まだ決めてないんだ。」
「そういうはるっぴは決めたの?」
「私は就職するよ。」
「え…そうなんだ。」

既に遥は決めていたようだ。優希は理由が気になりさらに聞いた。

「就職っていつ決めたの?」
「福岡の時に決めてたの。でも、就職って言ってもあれだよ、親のとこだけどね。」
「そういうことか。でも、今離れてるんだよね?」
「卒業したらまた一緒になるし。残り数ヶ月だけだから。」
「そういうことね。いいなぁ、もう決まってるの。」
「うだうだしてたら、ほんとあっという間だよ?進学ならもう進学でいいんじゃない?」
「そうだね…」

優希はまだ決まってない。それは美桜との例の約束がまだ解決してないからだ。

夜明け前 ( 2018/01/22(月) 19:37 )