美しい桜と音-2学期編-










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第4章
05 テンパりの尚
向かったホテルに着くと咲良は早速お風呂に入った。一方の尚はわけがわからないのでテレビを点けた。

(初めてこんなホテル入ったからマジわかんない…優希とか悠太は慣れっこなんかな…)

なんて思っていたら…

(げ…何だよこれ…)

たまたま点けたのがエロいチャンネルのままだった。尚はチャンネルを変えようと思ったが、あまりにも映像が凄すぎて見入っていた。

(なんかすげー…こんな感じなんだ。うわわあそこ丸見え…優希と悠太は卒業済みなんだもんな…)
「ふぅ…さっぱりした。え…尚君?」
「ん?わぁー!」

あまりにも見入ってしまい咲良が出てきたことに気付かなかった。慌ててチャンネルを変えようとしたが、尚はパニックに陥り…

「えーとこれはうわわ…こっちやとあれ?どれが元のチャンネルだ?」
「尚君落ち着いて、いっそのことテレビ消したら?」

咲良に言われテレビを消した。だが、咲良に変なとこを見られ尚はしょげた。これで自慰をしていたら尚更だが…

「ごめん…なんかテレビ点けたらそうなって…変えようと思ったけど映像が凄すぎて…」
「尚君初めてだもんしょうがないよね。」
「マジマジと見るつもりはなかったんだけどさ…変なとこ見せちゃってごめん。」
「いいよ気にしないで、こういうとこだから仕方ないよ。」
「優希と悠太はあんなことしたんだよな…」
「そうだね。優ちゃんは結構経験豊富だしね。私も優ちゃんと一回してるけどね。」
「優希と?」
「うん。美桜と付き合う前だけどね。優ちゃんすごいテクが上手くてさ、すごい気持ちよかった…」
「テクが上手いのかあいつは…なんかわかる気がする…」

尚にとったら優希なんか全てにおいて上だった。勉強も恋愛もスポーツも…自分が勝てる要素なんか1つもない。あるとするなら揚げ足を取るのが上手…これが勝てる要素になるのか?

「はぁ…凄いな優希。」
「私も優ちゃん好きだったんだよね昔…だけどその時優ちゃんに彼女がいてさ…結局ダメだったんだ。それでこの5月に久々に会ったんだけど…」
「俺らの学校が恋愛禁止だった。」
「そう。それでこの夏にできたら言いたいなって思ったけど…」
「優希は美桜ちゃんか愛佳ちゃんのどちらかにするかになって、優希は美桜ちゃんと付き合った。結局咲良ちゃんは優希に一回も告白出来なかったってことか…」
「ううん…この5月にそれっぽいこと言ったんだけどね。でもその時はその時だったからさ…」
「そっか。優希モテてたもんな。恋愛禁止解除になったら誰と付き合うんだろうって俺は思ったな。それが美桜ちゃんで同じ学校じゃなくて遠距離だもんな…」
「誰も想像つかないよね。」
「俺もそうだよ。噂で優希と愛佳ちゃんが付き合うんじゃないかって聞いたんだけどさ…」
「もしかして優ちゃんの彼女みんな知らないの?」
「かもな。一部は知ってても公には出てないからな…出てたとしても相手が愛佳ちゃんだったりして…」
「あり得る。」
「はぁ…なんか優希がすごい羨ましいなぁ…」
「いいじゃん尚君も優ちゃん達の仲間になったんだから…」
「まあね。」
「うん。じゃあ、尚君の童貞貰うよ?」
「もうするの?」
「うん。私がリードするから、尚君はそれ通りにすればいいからね?」
「わかった…頑張る。」

咲良が風呂を出てから優希の話で盛り上がってしまったが、いよいよ尚の卒業が刻一刻と迫っていた。その頃優希は悠太と会い…

「文化祭?」
「この時期だもんな。」
「俺らは何も出し物ないしな。」
「一緒に回ろうぜ?俺に麻友に愛佳ちゃんに尚にえーと…」
「真央と隆史だな。」
「なんかイベントとかないんかな…」
「さあね…」

文化祭のことを話していた。

夜明け前 ( 2018/01/08(月) 15:41 )