美しい桜と音-2学期編-










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第2章
09 優希は本番に弱い!?
体育祭は順調に進み、優希たちそれぞれの仕事も難なくこなしていた。そして…

「優希たちリレーの決勝の担当やるんだな。」
「優希君なら問題ないでしょ?」
「そう簡単に言うけどよ…」
「優希顔真っ青じゃん…」
「さっきの放送もさ、『俺やばいわ…』っていきなりトイレ行ったんだよ?」
「優希って緊張しい?」
「まあまあ、優希君ならきっとなんとかなるよ。ほら、優希君次。」
「いくか…」
「優希大丈夫?」

優希・愛佳は向かった。

「大丈夫かあいつ?」
「成功を祈るしかねえな。」
「優希…頑張れ。」

一方…

「はぁ…」
「優希君大丈夫?顔に血の気ないで?」
「ど緊張してるやん。」
「あかん…死にたい…」
「ちょっと優希、しっかりしてよ。私まで緊張移るじゃん…」
「わ…悪りぃ。」
「ほら二人とも、そろそろ始まんで。」

そして実況が始まった。悠太たちは集まって優希・愛佳の実況を聞いていた。

「やっぱ心配したのが間違いだったかな?」
「さすが優希だな、愛佳ちゃんもなかなかだし…」
「二人ともすごいね。」

と、優希・愛佳を褒めていたその時…

「おーっと、にく…二組が抜かれた。」
「ん?あいつ噛んだ?」
「なんか一瞬詰まったよね?」
「やっぱやらかしたか…」

放送席では…

(やらかした…噛んだー!)
(優希…)
(優希が本番で噛むなんて珍しいな。)

重苦しい雰囲気の中、放送は終了…

「………」
「優希、やっちゃったね…」
「やな予感したんだよ、やらかしそうだなぁって…やっちまったよ。」
「お疲れー。」
「みんな…」
「やっぱすごいよ二人。」
「あんな緊張の中やるなんてすごいよ。」
「ま、誰かを除いては…」
「悠太も意地悪だな。優希なんか言えよ。」
「悠太の言う通りだよ、俺は大事な時にやらかすからな…」
「でもさ、落ち込むことないじゃん。誰だって失敗はあるんだからさ。優希君にだって…完璧な人はいないんだから…」
「そうやね、優希の意外なこと知れたし…優希落ち込むなよ。俺だって、ライン引きぐちゃぐちゃのまま終わったから。」
「お前は別だろ…」

みんな優希を励まし、体育祭は終了した。その帰り、優希は愛佳と一緒に帰っていた。

「はぁ…」
「まだ落ち込んでるの?」
「俺だって落ち込むことあるんだから。」
「そうだけど、そんなに落ち込んだら気持ちの方が…」
「悪りぃな。しかし、愛佳は上手かったな、あんなスラスラ読めてさ。俺より才能あるかもな。」
「そう?嬉しいな。優希に褒められると余計かな…」
「そうか。そういや、体育祭前になんか言ってたよな?」
「うん。デートでしょ?でもこれは、優希のやる気を出さすために言っただけだから…」
「いいよ。行こか?」
「え…いいの?てか、優希美桜ちゃんいるのにいいの?」
「バレなきゃ大丈夫じゃない?」
「優希がいいならいいけど…本当にいいの?」
「うん。約束だったし…」
「嬉しい…じゃあ、今度の土曜日ね。遅刻したら許さないから。」
「わかってるって…」

優希は愛佳とデートの約束をした。

(愛佳とデート初めてかもな。)

■筆者メッセージ
超久々に更新しました。更新すごいね暇がなくて困りました。いや〜久々に出来た。
夜明け前 ( 2018/01/03(水) 15:27 )