美しい桜と音-2学期編-










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第1章
02 保健医の上西先生
指原先生・真央・隆史の3人は保健室に連れて来た。保健室には保険医上西恵がお茶を飲みながら本を読んでいたが、指原先生らの登場に驚いた。

「一体何事?」
「優希君がどうも風邪ひいたみたいで…」
「風邪?あら…顔がかなり真っ赤ね。熱は?」
「多分測ってないんじゃない?優希そうだろ?」

喋る気力もない優希は頷いた。

「すぐ測りましょ。」

上西先生は体温計を持ってきた。

「大丈夫か?」
「今喋りかけるのはだめだろ。」
「いつ風邪ひいたのかしら?」
「夏休みの間一回も会ってないからなぁ…悠太と尚は知ってるかもな。」
「でも、そんなに何回も会ってはないだろ…」
「あ、確か優希のとこって妹ちゃんいたよな…」
「そうか、妹ちゃんに聞いたらわかるな。でも、連絡先知らんわ…」
「2週間前…」
「優希喋れるか?」
「2週間前に喉が痛くなって…ゴホッゴホッ…そん時は問題…なかったけど、問題あったみたい…」
「熱は…39度か。高熱だな。」
「あそこのベッドで寝かせましょう。歩ける?」
「はい…」

ゆっくりとベッドに向かいそして、優希はそのまま横になり寝た。よっぽどしんどかったのか?

「無理して来なけりゃよかったのに…」
「それが優希の意地ってやつだろ?」
「意地ね…でも、真央君の言う通り無理して来て世話をかけてたら意味ないわね。来たって授業受けなかったら来ないのと同じだからね。」
「難しいなぁ…」
「さ、後は私が見ておくから戻っていいよ。」
「よろしくお願いします上西先生。」

3人は教室に戻って行った。

「はぁ…始業式早々体調不良か。優希君は何をしたのかしらね…」

夜明け前 ( 2018/01/03(水) 15:17 )