第4章
現れた由紀の本性
「先輩なんですか?」

優希は由紀に呼ばれた。場所は初めて由紀に呼ばれたあの場所…

「優希どういうことかしら?」
「なんですか?」

由紀は携帯の画面を見せ付けた。そこには優希と彼女の姿が…

「優希、あなた私に『彼女はいない。』って言ったよね?」
「た…確かに言いましたよ。でも、彼女じゃないです。」
「あら…嘘ついたわね優希…」
「嘘じゃな…」
「これでもまだ彼女じゃないって?」

そこにははっきり手を繋いでる画像が…優希は俯いた。

「優希…あなたは嘘をついた。最低ねほんとに…」
「違うんです、嘘をついたつもりは…」
「優希…あなたは今日から私の奴隷よ?」
「え…」
「奴隷よ今日からわかった?」
「奴隷…は…」
【あの人から離れろ、終いにお前あの人の奴隷になるぞ?】

悠太の忠告は正しかった。あの時素直に聞いていれば…もっと言えば初めて会った時嘘でも『忙しい。』って言っていれば…今更思っても無駄だった。

「一カ月私の奴隷よ。いい?」
「はい…」

それから一カ月優希は由紀の奴隷として由紀に従った。全て原因は自分にある…優希は自分が情けなく感じたがあえて表には出さなかった。そして一カ月が経ち…

「先輩ほんとにすいませんでした…もう嘘なんかつきません。じゃあまた…」

優希は部屋を出ようてした。が…

「何勝手に奴隷終わろうとしてるのよ?」
「え…だって先輩一カ月って…」
「何勝手に一カ月って決めつけてるのよ?」
「先輩が一カ月って…」
「言ってないわよ。」
「そんな…」
「また嘘をついたわね。」
「これは嘘じゃないです。先輩が一カ月前に言ったんですよ?この一カ月嫌でしたけど耐えたんです…そしてやっと解放されたと思ったのに…」
「上手い作り話ね…」
「作り話じゃないです!先輩が言ったんですよ?」
「なら私が言ったっていう証拠はあるの?証拠は?」
「それは…」
「ふん…呆れた…」
「なんで…なんで…」
「あなたは永遠に私の奴隷よ。」
「くそ…」

優希は由紀の永遠の奴隷だったのだ。

夜明け前 ( 2017/10/23(月) 18:43 )