そして夕方…優希の決断の時が来た。優希・美桜・愛佳はそわそわしていた。そのそわそわは尚たちにも移った。

「いよいよだな。」
「優ちゃん…」

あの後、優希は一旦部屋を出た。1人で時間の許す限り考えた。悩んだ、迷った、考えすぎて優希は燃え尽きていた。

「大丈夫か優希？」
「ああ…なんとかな。」
「お兄ちゃん…」
「向こう着いたら優ちゃんらと一回別れて、その後また合流して結果を聞く。」
「んで、花火見て本日終了か。」
「そう。素晴らしいラインナップでしょ？」
「まぁ俺らはそういう感じだけど、あの3人はそんな感じじゃないな。」
「だね…あんなそわそわしてる優ちゃん初めて見た。」
「行くかもう？」
「行こか？」

一向は花火大会の場所へ…

「なぁ優希。」
「ん？」
「決めたんだよな？」
「当たり前だ。」
「優希も彼女がね…」
「どうすんだ尚？もう明日帰りだぜ？」
「ああ…俺としたことが…」
「ま…頑張れよ。」

一方こちらは美音・柊の2人…

「お兄さんどっちにしたと思う？」
「どっちかなぁ…」
「私愛佳さんだと思う。」
「何で？」
「だって愛佳さんお兄さんにメロメロだったし…多分愛佳さんに決めると思うな。」
「そう？私は美桜さんだと思うよ。」
「どうして？」
「お兄ちゃん中学の美桜さん知ってるし…まぁそんなに話してる感じはわからないけど…」
「うーん…私達が考えてもダメだけどね…」
「うん。お兄ちゃんの未来のお嫁さんだからね。」
「みーおん言うね〜。」
「そうでしょ？」
「上手くいけばでしょ？」
「ちょっと柊ちゃん、それは失礼だよ…」
「ごめんごめん…」
「お兄ちゃんの結果を待と？」
「そうだね。」

美桜・愛佳はどっちになるのかドキドキしていた。

(優希はどっちにするのかな…愛佳ちゃんかなやっぱり…優希ガツガツ行くタイプ好きそうだし…)
(ついにきたか…もう後悔はないし…文句はない。よし…)

不安な美桜に対し愛佳は堂々としていた。

「はーい、ここが花火が打ち上がる場所だよ。」

目的地に着いたようだ。

「じゃあ、優ちゃんたちとは一旦さよなら。」

そう言って咲良たちはどこかへ行った。3人の間に気まずい空気が流れる…

「優希…」
「ちょっとここだと人多いし…」
「あそこにしない？」

3人は人が少ない場所に移動した。

「優希…私はもう決心ついたよ。」
「私も。」
「わかってる。」
「改めて…私は優希のことが好き。私と付き合ってください。」
「私も…優希のことが好きです。お願いします。」

お互いの告白が終わり、いよいよ優希が答えを出すとき…

「俺が好きなのは…」