43話
パリ・サンジェルマン戦セカンドレグ
「今日は勝つぞ悠人」
「あぁ、ジダン。修二に好きにやらせるなよ」
「任せとけ!」
「修二!今日こそ勝つぞ!」
「スターリング、俺はスタメンじゃないんだ。ファーストレグ決めたのに。」
「そう落ち込むな!監督の事だ後半には出してくれるはずだ!準備しとけよ」
「おう!」
ホームでは飛鳥と七瀬が来てくれた。
「なぁちゃん!こっちこっち!」
「飛鳥!久しぶり!プロになったんよな?おめでとう!」
「ありがとう!お兄ちゃんの監視もバッチリしてるから安心して!」
「ありがと!お、そろそろ始まるで」
ホイッスルが鳴りキックオフ
今日のシティは得意なポゼッションを採用しパスで揺さぶりをかけるがパリ・サンは焦ること無くドッシリ構える。
デブライネ、シルバを中心に速いパス回しから左ウィングのザネに渡る。柔軟な足元でマークを抜くとマルキーニョスが自分のマークを捨てて突っ込んできた隙にフリーになったアグエロへパス。ダイレクトでシュートするがジダンからプレスを受け倒れるもノーファール。シュートも外れてしまった。
同じようなシーンを何度も作るもシティはジダンとマルキーニョスの高速プレス、悠人のパスカットに攻めきれずに居ると悠人のパスカットからロングフィードにエムバペが反応しトラップする瞬間。エデルソンがペナルティエリアから出てボールを外に出すと前半が終了した。
「最後のはヒヤッとしたな。」
「なんでトラップしたんだろ。私ならダイレクトでシュート打つのになー。」
「飛鳥、サッカーは外で見ているとこうしたが良いなんて出てくるけど中で戦ってる選手は上から見てる訳じゃないから分からないんやない?」
「私なら分かるけどなー。多分お兄ちゃん達も」
「達?」
「うん。あ、始まるよ」
後半戦、選手がピッチに散らばると早速パリ・サンジェルマンの猛攻が始まった。さっきとは打って変わって、持たされていたシティより明確に攻撃のビジョンを持っているパリ・サンはネイマールのドリブル突破でシティのゴールに迫りゴール目の前のカバーニへパスが渡るとカバーニがゴールネットを揺らす。
盛り上がるパリ・サンのサポーターだが、ギリギリオフサイドの判定に窮地を救われたシティはザネに変わり修二を投入
その直後シティはデブライネ、修二、アグエロの輪舞曲で左サイドを崩し、抜け出した修二が完璧なお膳立てで逆サイドから走り込んで触ればゴールのスターリングが身を呈してスライディングで触り決め試合終了。合計で2対1でシティの勝利
「よっしゃー!!」
「やったな修二!」
「ナイスだスターリング!よく触った!」
「修二。また負けてもうたな。」
「悠人、俺の。いや俺達の勝利だ」
「仕方ないからユニフォーム交換したるわ」
「お、いいな!」
「いや、修二くん!俺と交換しよう!」
「あ、ジダンさん!」
「いやいや、俺と!」
「いや、王様の俺とだろ?」
修二のユニフォームが取り合いになっていた
「エムバペさんにネイマールさんまで。」
「ちょい!あんたらが決めへんかったから負けたんやぞ!」
「悠人のパスが悪かったから決めれなかった。」
「そーだそーだ!もっと良いパスよこせ!」
「このエゴイスト共が…」
「あはははは…」
結局悠人と交換したが出来ればスター選手全員と交換したかったと思う修二であった。
ロッカールームにて
「修二!大人気だったな!」
「いやー、ありがたいことですよ!」
「試合決めたの俺なのに!」
「走り込んで触っただけだろ?」
「アグエロ冷たいぞ〜」
「「「ハッハッハ!!」」」
マンチェスターシティはパリ・サンジェルマンを撃破し準々決勝へコマを進めた。