40話【番外編】
「なるほどな。飛鳥はとんでもないプレーヤーだったのか」
「でもフル出場できるほど体力無いから途中出場ばっかりなのに『JOKER』だなんて大層な異名まで付けられちゃった」
「いや、初めて1年でプロ契約なんて。俺と姉ちゃんはあっさり追いついて少し悔しい位だ…ところで、飛鳥の年俸っていくら?」
「えーっと、7万4千ポンドって日本円でいくら?」
「1000万だ。ったく、女子サッカーの中じゃめちゃくちゃ多いぞ。」
「ま!何はともあれこれでまたお兄ちゃんと一緒に住めるね!」
「そうだな。そろそろ俺も寮を出るつもりだったし、一緒に家探しに行くか!」
「行こ!すぐ行こ!今すぐ行こ!」
「落ち着け!俺さっき試合終わったばかりで疲れてんだぞ。」
「途中交代で後半出なかったじゃん。」
「明日な。」
「でも私今日泊まるとこないからお兄ちゃんの家に泊めてね!」
「…はいはい。」
次の日2人で住む家を契約した。
「お兄ちゃん!ここ凄く広い!」
「シルバさんに紹介して貰った不動産が家族で住むならココだって勧めてきたけど、デカすぎるな。」
「小さいよりマシでしょ?文句言わないの!」
庭は人工芝でペナルティエリアより広い程で不動産屋の粋な計らいでゴールまで付けてくれた。何よりシティの本拠地であるエティハドスタジアムからも近い。
「まー、いい所に住めたし良かった良かった!」
「お兄ちゃん!ボール蹴ろうよ!」
「あぁ!良いぜ!」
2人がボールを蹴っている頃バロンドール投票の順位が100位までネットで一般公開されており修二を含む日本人の天才5人と修二と戦った各国の天才達も若くしてランクインしており中でもキングとノアンはフランスの若きバロンドール候補のエムバペの7位を越す同率5位と才能を遺憾無く発揮していた。
その日の夜引越しをした事と飛鳥と一緒に住む事を電話で七瀬に伝えるとめちゃくちゃヤキモチを妬かれた
「修二!いくら妹やからってなんで一緒に住むねん!」
「だって飛鳥が強引に…」
「言い訳は聞きたく無い!良いもん!うちだってななみんと住んだる!」
「いや、なんでそこでいじはってるんだよ」
「悠人の家の近くの家貸りて毎日パーティするもんね!」
「な、それは少し妬く…かも…」
「え、少しなん?まー、こんな美人な彼女おるから大丈夫と思うけど浮気したらシバくからな!」
「それ自分で言うか?まー、安心しろ近くに監視がいるって考えたら悪い事でもないだろ?」
「だって修二言ってくれへんのやもん…確かに飛鳥は信頼出来るからええか!CL本戦は全試合観に行くから招待してな!」
「必ず招待するよ。じゃあそろそろ切るな美人な七瀬ちゃん」
「え?ちょっとしゅう」ブチッ
「?お兄ちゃん顔真っ赤だよ?大丈夫?」
「う、うるさい!なんもねーよ!」
「不意打ちはずるいやんか…」
「何ニヤニヤしてんの?美人な七瀬ちゃん」
「ななみん!もしかして…」
「全部聞こえてた、顔真っ赤だよ?」
似た者同士の2人であった