37話
「では、ねーちゃんのオリンピック・リヨンへ入団おめでとう!」
「ななみんおめでとう!」
「ありがとう2人とも」
すると、静かで良い店に騒がしい者達が…
「いやー、今日の修二凄かったよな!」
「まさかフリーキック決めちまうなんてな」
「アシストも多くなってきたし、馴染めてきた証拠だよな!」
「お、修二!それと…」
「VIPルームに居た修二のパートナーじゃないか!」
「アグエロ、デブライネ。俺修二にパス出すのやめるわ」
「シルバに同感。こんな美人2人も連れて。」
「ちょ!何勘違いしてんの!こっちはなでしこジャパンの『ゴールへの掛橋人』みんなも聞いたことあるだろ!俺のねーちゃんだ!こっちが彼女…です…」
「……ップップッブハハハハ!」
しばらく沈黙が続きみんなが吹き出した
「修二、冗談だって!」
「あー面白かった。それより何してんだ?」
「ねーちゃんがオリンピック・リヨンへ入団したからそれのお祝いだよ」
「リヨンに入団するのか!スゲーな!」
「それは祝い事だ!おねーさんお酒飲めます?」
「えぇ!飲める!」
「英語も上手い!よっしゃ!Princess Maryを!」
「祝福か。デブライネはオシャレに行くな〜」
酒の知識のない修二はキョトンとした顔で
「プリンセスメアリー?なんだよそれ」
「修二にはまだ早いよ、大人になったらこのアグエロ様が教えてやる」
「俺達ようにシャンパンと修二と修二のプリンセスにさっきと同じ物を」
「プ、プリンセス…」
「なぁちゃん照れてるの?」
「て、照れてへんで!ななみん!」
「遠慮しなくていい。キャプテンとして修二の仲間として君たちが嫌でなければ僕らも同席して良いだろうか?」
「嫌やなんてとんでもない!」
「そうそう!修二のサッカー談なんかよりよっぽどタメになりそうです!」
「ねーちゃん。それは俺が傷付く。」
「そういじけるな修二!お、料理と飲み物が来たぞ」
「それでは改めて奈々未のリヨン入団祝いに乾杯!」
「「「乾杯!!」」」
それから時間はあっという間だった。奈々未はデブライネとシルバにピッチ上での立ち振る舞いなど色々聞きまくって、七瀬はアグエロに俺との馴初め話を聞き出されるし、騒がしいけどやっぱり最高のチームだ。
「お、そろそろ俺達は帰る時間だな。」
「まだ飲むなら修二に奢って貰ってくれ!」
「ここまでは俺達が払っとくよ。そんじゃごゆっくり」
そう言って3人は店をあとにした
「みんなすごいかっこよかったね」
「まー、俺をいじりたかっただけだろうけどな。」
「多分やけど、修二のマン・オブ・ザ・マッチを祝ってあげたかったんやないかな?」
「……はぁ。これだから嫌いになれないんだよ、このクラブは」
「いいクラブに入ったね、修二。」
「あぁ、最高な仲間達だ」
「よし、私帰る!あとは2人で今後のことを話し合いな!」
「え!ななみん主役やのに帰るん!」
「元々あんたらの会う理由を作ってあげるために来ただけだし、んじゃ!またね」
席を立ち後ろ手でピースしながら帰っていった
七瀬とは2人で話すのも久しぶりだったから少しぎこちない感じだったが帰る頃にはいつもの2人に戻っていた。