第2章【クラブワールドカップU-18編】
19話
試合後修二はノアンとの食事に七瀬、飛鳥、奈々未を招待した(無理やり参加してきた)

「ノアンさん!1つアドバイスを!」

「いや、飛鳥ちゃんはFWの選手でしょ?僕より修二からアドバイスをもらいなよ」

「お兄ちゃん!通訳!」

「試合後だからゆっくりノアンと飯行く予定だったのに…」

その後も飛鳥と奈々未の質問は止まることを知らなかった

って言うか、なんでねーちゃんまで参加してるんだよ…



「お!修二じゃねーか!」

「蒼に拓人!何してんだよ」

「修二に仲良く負かされたからみんなで飯でも行こうってなったから来たんだよ」

そこには白石姉妹、秋元姉弟、ゲルト、ロッベンと言う今後のサッカー界を担う男女が揃っていた

「修二さん!こっちでお話ししましょう!」

「みなみん!ななの修二盗ったらあかんで!」

「うわー、色々とめんどくせー」

結局女子はガールズトークに華が咲き、男子は自分達と同世代の選手の話に

「七瀬は良いなー。」

「え、まいやん修二狙ってたん?」

「ちょっと、姉妹で私の弟を取り合ってたの?」

「わ、私は好きと言うか憧れで…」

「お兄ちゃんは私のだ。」

「私は翔太くんと相思相愛だから〜〜」



「にしても修二にしてやられたなー」

「ホントだよな。」

「結局俺は蒼と1対1で一度しか勝ってないし、拓人から一点取ったと言ってもノアンのパスのお陰だからな、ちゃんと勝った気しないんだよなー。」

「運も実力のうちだ。勝利の女神は俺らに微笑まなかった。それだけだ。なぁゲルト」

「あぁ、ロッベンの言う通りだ!だかなワールドカップじゃ負けねーからな!」

「あと2年も先の事を…まずはチャンピオンズリーグだろ?俺と修二はトップチーム昇格決まったからまずはそこで再開しよう」

ノアンの冷静なツッコミの後、蒼が話題を変えた

「それより次の相手、ジダン率いるパリ・サンだろ?トップチームで不在だったアンカーの位置に抜擢されてから覚醒したよな」

「前までキング、ノアンの次のMFってイメージだったからな」

「おいおい、僕はキングに劣ってるのかい?」

「総合的に見て俺らの世代であいつに勝てる奴はいねーよ」

拓人の意見に殺気を込めた笑顔のノアンをなだめるようにロッベンが話す

「ジダンはパスセンスだけの選手なんてもう言えないな。それに悠人だっけ?あいつも覚醒したよな」

「正確なキックに広い視野、切り込める突破力、弱点としては足がそこまで早くないとこか?だが豊富な運動量と瞬発力でそれを補ってる。俺らの1つ下で一国の10番を背負ってるんだメンタルも並じゃないだろうな」

ノアンのいつもの解説が入り少し重い空気になるとパンっと手の叩く音にビックリしたノアン達を見て不気味な笑顔で修二は

「どーせ勝つ。」

それだけ言うと頼んだ料理にガッツきだした

皆それぞれ修二らしいと思い、話題を変えた

ロッベンとノアンは奈々未と飛鳥と美波、ゲルトは麻衣と真夏、それぞれのプレーや考え方などを教わっていた

そんな中

「え、七瀬と付き合ってんの!?」

「あれ?言ってなかったっけ?」

「聞いてない。羨ましい…」

「みんなビックリしすぎやろ」

七瀬は蒼、拓人、悠人とも幼馴染みで下手ながら一緒にボールを追っかけてた

「やっぱ修二だったか…」

「さては七瀬と付き合うために日本に戻ったな!」

ショックの隠せない拓人と面白がってイジる蒼

「落ち着け!違うから!」

「え、違うん?」

「い、いや、違わないけど…
あー!ノアンそろそろ行かねーと監督に怒られるぞ!」

「え?まだ余裕あうっ」

ノアンを担いぎながら支払いを済ませホテルへと逃げていった

七瀬はニコニコしながら

「冗談やったのに」

「みんな明日応援行く?」

「行ってやるか」

奈々未の提案にみんな同意し待ち合わせの時間など話したのち解散した


東魁 ( 2020/07/18(土) 21:13 )