上西恵 1
一児の母
とある日…

「慎、上西さんから電話やで?」
「恵さんから?」


「もしもし恵さん?」
【慎君?久しぶりやな…】
「お久しぶりです。」
【慎君の声聞くの久々やな…】
「恵さんの結婚式以来ですからね…」

卒業後、結婚した恵さん。そして、旦那さんとの間に子供が出来、現在は一児の母である。そんな恵さんが俺に用とは?

「恵さんそれで俺に電話したいとって…」
(そうやよ。今から家来やん?】
「はい!?」
【今1人やからさ、寂しいねん…】
「えっ?旦那さんとお子さんは?」
【詳しいことは家来てから。じゃ、待ってるね。】
「えっ…ちょっと、切れた。」
「何やったん?」
「恵さんが家に来いって…」
「恵さん家?行くの?」
「1人で寂しいらしいし…でも相手は既婚者だし…」
「エッチする気かい!」
「そんな気じゃなくてもねぇ…」
「まあ一理あるけど…ええよ、行ってきな。」
「いいの?」
「多分慎に用があるってことは、なんか相談があると思うからさ。」
「うん。わかった。」
「んで、そういう雰囲気になったらなったでええから。ただ、慎から手出したらあかんで?」
「わかってるって…相談聞いたら帰るから…多分無理だけど…」
「じゃ、気を付けてね。」
「うん。」

俺は恵さん家に向かって出発した。

たか ( 2016/01/10(日) 07:15 )