7幕 後藤楽々
01
後藤楽々

彼女は、大学受験に専念するため、SKE48の活動を休止している


「んーーーーー!」

自宅の机に向かっていた楽々が伸びをする

「あー疲れた。ちょっと休憩」

どぉーん……

遠くから花火の音が聞こえてくる

「花火大会かぁ……いいなあ!お祭り行きたーい!」

受験勉強の毎日で、たまに電車で浴衣姿の人を見ると羨ましく思ってしまう

(……あ!確か、明日近くでお祭りだったっけ)

(大きいお祭りは怖い人いっぱいだからだめってお母さんに言われてるけど、今回のは小さいからいいよね)

(明日はお父さんもお母さんも帰り遅いって言ってたし……行っちゃお♪)

「よーし、今日の分終わらせちゃお!」

楽々は、久々に息抜きできるのが楽しみでルンルンな気分になっていた


〜翌日〜

「んんん!気持ちいい!」

楽々は、お祭り会場に来ていた

「あー、浴衣いいなあー」

周りには浴衣姿の人がたくさんいる

そんな中、楽々はすっぴんにTシャツ、ジーパン、キャップという、いつもの日常スタイルであった

(楽々も大学生になったら、目一杯楽しむんだ!)

受験勉強のストレスから一時的に解放され、祭りを楽しんでいた

(屋台もいっぱい出てるけど……そんなにお金持ってこなかったから我慢だなぁ)

ガヤガヤ……

(あ、あそこ人がいっぱい集まってる。何やってるんだろ?)

好奇心にかられた楽々は、人混みの中に入り込んでいく

(人がいっぱいで良く見えない……)

さほど身長の高くない楽々が背伸びをしても、中々前の様子が見えない

「!」

楽々のお尻に誰かの手が触れた気がした

(もう……人混みはこういうのあるから嫌だな。全然見えないし、戻ろ)

「……っ」

今度は、突然お尻を揉まれた

明らかに触れるというレベルではなく、故意に揉んでいるようだった

(何、痴漢……?もう嫌だぁ……)

「ねえ、お姉ちゃん1人?」

恐らくお尻を揉んでいる男が、楽々の耳元で言った

「……………………」

楽々は何も言わず、男の手を振り払い歩き出した

すると、今度は腕を捕まれた

「さっきから見てたけど、君1人で来てるんでしょ?あっちいって俺達と遊ばない?」

さっきとは、違う声の男が話しかけてくる

(え……もう1人いたの!?)

男は強引に楽々の手を引き、連れていこうとしている

「ちょっ!やめてく……むぐっ」

楽々が叫び声を上げようとしたとき、背後から口を抑えつけられ、ハンカチを詰められる

「むむむ……!」

もう片方の腕も捕まれ身動きが取れない状況で、人気の無いところへと連れて行かれる

端から見れば異常な光景だが、この人混みと熱気の中では誰も気付くことが無かった

二人組の痴漢に連れ去られ、何をされるのかと恐怖に怯える楽々

でも、後悔してももう遅かった

(……やっぱり、お母さんの言うこと守っておけば良かったな……)

ブラック・キャット ( 2018/07/20(金) 05:31 )