12幕 片岡成美
01
無機質な部屋の中

片岡成美は、手を固定され裸で床に転がされていた

その横には、末永桜花も裸のまま横たわっている

二人とも身体中汗や精液などでベトベトになっており、辺りには獣のような匂いが充満している

何故こんなことになってしまったのだろう?

片岡は、自分の行動を思い返してみた


〜1日前〜

片岡は末永から相談を受けていた

片岡と末永は普段からプライベートでも遊びに行くほど仲が良かった

そこで、末永がマネージャーの山下に騙されたこと、加藤と言うオタクに何度も呼び出され性欲の捌け口とされていることを知った

「何それ!信じらんない」

「そう…。でもね、他の人には言い出せなくって…」

「えー、誰にも言ってないの?」

「うん…。動画撮られちゃって、それファンの人に見られたら……」

「そうなんだ……わい、あのマネージャーあんまり好きじゃなかったんだよね」

「今は我慢しないと……でも話せて少しスッキリした」

(本当に許せない。おーちゃんが言えないなら、わいが何とかしないと)

人一倍正義感の強い片岡は、優しい末永に対して、脅しをかけて卑猥な行為をしている大人に憤りを感じていた

末永と別れた後、事務所へ向かう

そこで女性のスタッフに声をかけた

「すみません、相談が……」

片岡は山下のことなどを伝えていく

「そうなんだ……ちょっと待ってて」

女性は少し離れてどこかに電話を掛ける

(おーちゃん、大丈夫かなあ……)

しばらくして、女性が電話を終え近付いてくる

「お待たせ。上の人と話をしないといけないから……明日、末永さんと来られる?」

「あ、大丈夫です」

「そう、じゃあ末永さんには私から連絡しておくから」

「はい。お願いします」

片岡はそのまま帰途についた


〜当日〜

コンコン

「どうぞー」

「失礼します。おはようございます」

事務所の部屋で、昨日の女性が迎える

「なるぴーおはよー」

「あ、おーちゃん、おはよー。もう来てたんだ」

「うん!」

「もう少ししたら来るので、ジュース飲んでちょっと待っててね」

女性は机に飲み物を置いて部屋を出ていく

(何だろこれ、甘くて飲みやすい)

末永と談笑しつつジュースを飲んでいく

(なんかふわふわしてくる……)

「中々来ないね」

15分ほど経った頃……

「…………」

片岡は机に突っ伏してしまった

(……だめ…………)

『……なるぴー……なるぴー……』

『……どう?』

『はい……もう効いたようです……』

かすかに声が聞こえてきたが、程なくして昏睡してしまった


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2時間ほど経過して、意識を取り戻してきた

(ん……?私、床に寝てる……なんで?)

(それに、何か変な音が聞こえる……)

まだ朦朧としていて状況を把握しきれていない様子だ

片岡の両手は手錠をかけられており、服は全て脱がされている状態だった

(な、何?どこ!?)

徐々に意識がはっきりとしてくる

周りを見渡すが、何もない倉庫の中のような風景だった

「お、目が覚めたか」

声のするほうに顔を向ける

すると、そこにはマネージャーの山下が立っていた

「え、、?」

(……何でこの人がここに?)

ブラック・キャット ( 2018/08/06(月) 21:43 )