乃木坂高校












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第8章
久しぶりのレッスン
夏祭りのライブに向けたレッスンが始まる。
さくらは新しい楽曲がセンターなので、必死にレッスンに取り組んでいる。
和也はというと、交代する様に訪れてくるみんなの行動に困惑していた。

和也「なら、20分休憩にしよ!」
休憩時間になると、聖来が和也に近寄ってくる。
聖来「なぁ和くん!さっきの聖来のダンスどうやった?」
和也「えーっと、すごく良かったよ。それより距離近いね…」
聖来「やったぁ!うれしい!」
和也に褒められて喜ぶ聖来。

あやめ「和くん!このタオル使って?」
和也「えっ、うん。ありがと。でも、普通逆だよね?」
あやめ「和くんも汗かいてるでしょ?拭き終わったら貸してね?1つしかないから」
なぜか自分より和也を優先するあやめ。

真佑「せーんぱい?今日のまゆはどうですか?」
和也「今日?うーん、なんだろう?」
真佑「えぇー!気づいてくれないのぉ?よく見て下さい!」
真佑はジーッと和也を見つめる。
和也「あっ!髪の毛切った?」
真佑「正解です!次はもっと早く気付いてくださいね?」
真佑は色っぽい声で和也の耳元で呟いた。
そして、おかしな行動は後輩だけで止まらず、同級生にもいた。

史緒里「和也くん。この前は熱が出たのにお見舞い行かなくてごめんね?私との旅行のせいだよね?」
和也「全然大丈夫だよ?だから、謝らないでいいから。風邪引いたのはクーラーつけっぱなしで寝たからだよ?」
史緒里「うーん、ありがと…。次何かあったら、私が看病するからね?」
そう言って和也の手を握る史緒里。

祐希「和くーん!お菓子食べる〜?」
和也の膝の上に座って、口の中に食べていたお菓子を突っ込む祐希。

そして、そんな和也とメンバーのやりとりを見て、冷たい目線を送るメンバーもいた。

美月「飛鳥さん。あれどうします?」
飛鳥「あのデレデレしている男をこらしめなきゃいかんな!」
美月「かっきーもいく?」
遥香「もちろんです!さくちゃんは?」
さくら「みんなが兄ちゃんと仲良くなって嬉しいからな〜」
遥香「ダメだこりゃ」
飛鳥「妹よ。上手く丸め込まれたな!」
美月「相手も中々やりますね!あれ?桃子?」
桃子が和也に近寄っていく。

桃子「和くん!!桃子、今すごく怒ってます!」
桃子が怖い顔をして和也の前に立つ。

和也「どうしたの?何かあった?」
桃子「和くん!!座りなさい!」
和也「いや、もう座ってるけど…」
桃子「いいから座りなさい!」
和也は桃子の勢いに圧倒されて正座する。
桃子「いいですか?和くんはデレデレしすぎです!確かにあやめちゃんやみんなは可愛いけど」
桃子が和也に説教を始める。

飛鳥「ヤバい!出遅れた!やま!賀喜!行くよ!」
『はい!』怒ってる桃子に飛鳥、美月、遥香が参戦する。

和也「なんか人数が増えてる…」
『しゃべらない!!』人数が増えて更に圧倒される。

そして、4人の説教は休憩時間が終わるまで続いた。
レッスン再開の時間になり、ようやく解放された和也。
すると、沙耶香と絵梨花が近づいてきた。

絵梨花「大変だったね?」
和也「はい…すごく怖かった…」
沙耶香「私は和くんの味方だからね?」
絵梨花「うんうん!私も!」
2人は左右の腕に抱きついた。
左右の腕に異なる柔らかい感触がする。

和也「絵梨花さん、さぁちゃん、ありがと!」
和也が2人にお礼を言うと、また離れた所から冷たい視線を感じた。

和也は逃げる様にその場から立ち去ったのだった。

しゃもじ ( 2022/02/23(水) 07:28 )