乃木坂高校












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第7章
夏休みデート
翌日、和也は出かける準備をしている。

飛鳥「なんだ?今日はお出かけすんの?」
部屋に入ってきた飛鳥が声をかけてくる。
昨日、飛鳥は遠藤家に泊まった。
理由は母が飛鳥のことをお気に入りすぎて、泊まっていってとお願いしたからだ。

和也「はい。そんなとこです」
飛鳥「ふーん、出かけちゃうんだぁ」
飛鳥は少し拗ねた様に口を尖らせる。
和也「寂しいんですか?」
飛鳥「なっ!なんでだよ!別に寂しくなんてないよ!」
和也「ふふっ、冗談ですよ」
飛鳥「おいっ!先輩なんだぞ!」
飛鳥は和也にイジられて、和也の元に近づいてくる。

飛鳥「ねぇ!!」
和也「な、なんでしょうか?」
飛鳥が怖い顔をしているので、和也は少しビビる。
飛鳥「寂しいからギュッてして?」
この人は最強のツンデレだと思った。
和也は飛鳥を優しく抱きしめた。
飛鳥「ありがとう…」
そして、離れると飛鳥は背伸びをして、和也にキスをした。
飛鳥「今日はえんぴーとデートだから寂しくないんだからね!」
飛鳥はベーっと舌を出して、部屋から出て行った。

和也は家を出て、駅に向かった。
待ち合わせの10分前に駅に着くと、ベンチに見覚えのある人が。
和也「ごめんね。待たせちゃったかな?」
あやめ「おはようございます!いえ、あやも今来ました!」
和也「そっか。俺も早く来たつもりだったんだけどね」
あやめ「先輩とのお出かけが楽しみで早く来ちゃいました!」
和也「ふふっ、そうなんだね。俺も楽しみだったよ?」
あやめ「へへっ、そっか。先輩も楽しみにしててくれたんだ」
和也「もちろんだよ。それじゃ、電車も来るし行こっか?」
「はい!」あやめは嬉しそうに返事をした。

電車の中で、今から行くカフェについて、あやめが楽しそうに話し始める。
あやめ「ここ、ずっと行きたかったんです!でも、1人で行くのは寂しかったので、今日、先輩が一緒に来てくれてすごく嬉しいです!」
普段は大人びてて、少しおとなしいあやめが、饒舌で楽しそうにしている。

あやめ「先輩?聞いてますか?」
和也は無意識にあやめの顔を見つめていた。
和也「あっ、ごめん」
あやめ「もぉ〜!ちゃんと聞いてて下さいよ!」
あやめは頬を膨らませて、怒った態度を見せる。
和也「ごめんね。なんか、あやめがいつもより楽しそうに感じたからさ。気のせいかもしれないけどね」
あやめ「気のせいじゃないですよ?先輩と2人でお出かけ出来るから…。ねぇ、先輩?今日はデートでいいのでしょうか?」
和也「うん、俺はそのつもりだったよ?」
あやめ「そっか。デートなんだ…。ふふっ、嬉しい!」
あやめは目を細めて笑った。

あやめ「あの…デートなら、手…繋いでもいいですか…?」
あやめは恥ずかしいのか、俯いてそう呟いた。
和也「もちろん。はい?」
和也は手を差し出すと、あやめは顔を赤くして和也の手を握った。
あやめ「ふふっ、先輩の手、大きくて温かいですね?」
そう言って、あやめは幸せを実感しているのであった。

■筆者メッセージ
みなさん、コメントありがとうございます!
沢山のアドバイスをもらえて嬉しく思います!

これからも色々お願いします!笑
しゃもじ ( 2022/01/02(日) 12:34 )